西神ニュータウン9条の会HP5月号

いつものことながら、標記のHPには多彩なエッセイが掲載されています。ごく簡単に紹介します。

今月は9編でした。

①まず「パリ通信」です。普通の住居地に風俗営業が忍び込んでいるという話です。

山口洋司さんが亡くなられた田中邦衛さんの思い出を書かれています。

③コロナ禍のワクチンの状況、そして大阪府市の医療崩壊が維新政治の失政であることにも触れています。

④これは楽しい「おちょやん」の話です。

⑤前月に続く文化座、佐々木愛さんの話です。

民法改正の解説

⑦ご自身の経験に基づく「新素材開発と軍需」です。

⑧次号から始まる「私の中の戦争 戦争体験を語る」の予告。

⑨私はドキュメンタリー『生きろ 島田叡 戦中最後の沖縄県知事』を紹介しました。

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映画とは関係ないですが、久元神戸市長は島田叡を非常に評価しています。ブログで新任研修で「思いや覚悟は受け継いでいこう」といったと書いています。

そして前任者の泉守紀について書かれた本「汚名 第26代沖縄県知事 泉守紀/野里洋」を紹介しています。このブログを読んだ私の感想は高級官僚は「相見互い」ということか、です。

それはともかく、標記のHPをご覧ください。

西神9条の会 (www.ne.jp)

今月の西神の野鳥はジョウビタキです。

 

私的「公務労働と憲法」

 西神ニュータウン9条の会のニュース「つながり」に下記の文章を投稿しました。

 定年退職から5年、再任用職員で働き3月末で満期となりました。4月からは会計年度任用職員となりました。昔の嘱託職員、特別職の公務員ですが、職員証がなくなったので、非正規雇用を実感しました。もちろん給与も大幅減です。

 それで、最近感じたことを書きました。

※  ※  ※  ※  ※

 この4月から職員証がありません。同じ職場で同じ仕事同じ勤務時間ですが、2度目の退職で1年雇用の短時間勤務会計年度任用職員、身分が変わりました。

 簡単に雇用条件や服務の説明を受け、改めて新規採用時と同様に地方公務員法31条に基づく宣誓書に署名しました。そこには「憲法の尊重、擁護」と「全体の奉仕者として誠実且つ公正に職務を執行」を「固く誓います」とあります。

 ところがその説明文には、憲法という文字がありません。くどくどと法令や上司の命令に従う義務を書いていますが、根本である憲法については一言の説明もありません。

 令和になって「神戸市クレド(神戸市職員の志)」なるものが決められました。HPでも紹介されています。

 「どんなときも市民目線」「圧倒的な当事者意識」「果敢にチャレンジ」が核心です。「市⺠のニーズ、時代や社会の変化への対応」し、一人ひとりが「主体的に考え、適切かつ迅速な意思決定」する物差しだといいます。

 ここでも憲法は出てきません。護憲運動が嫌いな久元市長に忖度しているのか、と疑います。

住民自治を豊かに

 現役時代はもっぱら都市計画の職場です。最初は道路工事を担当し土木技術を勉強しました。それが都市計画の目的や地域住民の権利等へと視野を広げていくと憲法に立ち返り考えるようになりました。

 最後の仕事は、道路などが不足している密集市街地の再整備でした。狭い私道が多く、行き止まりや階段もあり、建て替えも進まず、老朽家屋が多い地域です。

 まちづくり協議会、地権者、専門家、市が一緒に考えて、少しずつ安全で住みよい街に整備する事業です。手間がかかり、計画的に進むこともなく不十分なままで定年退職を迎えました。

 今年の4月、かつて担当していた地域から「小規模でするから」と、まちなか防災空地の花見に呼ばれました。そこで愚痴を聞きました。

 「あなたの後輩は地元、現場にあまり来ない」という不満です。「すぐに答えは求めないけれども一緒に考える姿勢が見えない」といわれました。

  憲法地方自治の基本は住民自治で、まちづくりが計画高権から住民自治へと変化してきました。それは市民目線ではなく憲法目線です。

 

 

2021年3月に見た映画その2

 『風の電話』『オフシャル・シークレット』『ジョーンの秘密』いずれも期待を持ってみたのですが、ちょっと肩透かしを食った感じです。テーマや素材が良くても、いい映画にするには一工夫二工夫が必要です。

 実話を劇映画に仕立てるには、不明確な部分があっても蓋然性が高い映像を挿入して、全体像をわかりやすくするとか映画的効果によって面白く見せるとか、してほしいと思いました。この程度では残念ながら、評価することはできませんでした。

『風の電話』

 市民映画劇場の3月例会です。「風の電話」という、個人が作った「天国に通じる電話」が大槌町にあります。それをネタに作られた映画で、大災害の被害者を前面に出しすぎ、の印象が残ります。

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 3.11東日本大震災岩手県大槌町を、大津波が襲います。父母、弟を失った9歳の少女ハルは、呉に住む叔母に引き取られて、高校生になりました。

 叔母が急に倒れて入院する事態になって、彼女は一人ぼっちになったと思った時に、大津波の記憶がよみがえりパニックになります。そして何の準備もなく大槌へ帰ろうと、ヒッチハイクにでました。

 その旅の途中で、彼女が色々な人に出会って、少しずつ生きていく力を取り戻していくという映画でした。

 突然の大災害で肉親を失った少女を主人公に持ってきて、その悲しみを前面に出すのは、好きではありません。悩みながら生きていくのが多くの人の生き方だと、私は思っているのです。

 この映画には定まった脚本がなかったようです。クルド人のコミュニティでのやり取り、福島出身の西田敏行の故郷を思う語りと歌、ラストのハルの風の電話での独白は、俳優に任せた即興と書いてありました。

 大きな悲しみを抱えた人間をドキュメンタリータッチで描いたという評価もありますが、自ら人間を描く力がないと言っているようなものです。

 ですから、この映画にはロード・ムービーの特徴である見知らぬ人が出会う場面の面白さがありませんでした。 

『オフシャル・シークレット』

 実話に基づく映画です。

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 米英がイラク戦争を開始する直前、「違法な戦争」を起こそうとしていると、英国政府の極秘の情報を漏らした諜報部所属の女性キャサリンが、裁判で闘って処分を撤回させた話です。

 彼女は諜報部で、外国語文書の翻訳家として雇われます。イラク戦争開戦に向けた文書を見た彼女は、知り合いを通じてマスコミに流します。そして犯人探しが始まりますが、彼女は自ら名乗り出ます。そして逮捕されました。

 トルコ系移民の夫にも圧力が加わり、強制送還されそうになります。

 彼女は弁護士と相談して、違法な戦争を止めるために情報を公開することは合法、という方針で裁判を戦うことを決意します。

 しかし、いざ裁判となった時、検察は裁判を放棄します。結果的にイラク戦争が「イラク大量破壊兵器を持っている」という嘘からはじまった戦争であることを認めました。

 キャサリンが広島にいたことも、戦争に反対した動機であると、映画は言いました。

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主演のキーラとキャサリン本人

 主演のキーラ・ナイトレイはきつめの美人ですが、ちらっと出てきた実物はおとなしそうなかわいらしい女性です。

『ジョーンの秘密』

 第2次世界大戦の戦中戦後から、英国の原水爆の機密情報をソ連に流し続けた女性科学者がいた、という実話です。

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 2005年、80才のジョーン・スタンリーは突然、国家反逆罪で逮捕されます。外交事務次官が死んで、彼の残した資料から彼女とともにソ連の諜報部に機密情報を流していたことが明らかになりました。

 映画は、1938年戦前戦中から戦後にわたってのさまざまな人間関係、男女関係などを描きます。大学時代の彼女の交友関係から、ソ連との関係は始まりました。

 そして彼女は物理学者として原爆開発プロジェクトに入り、研究するとともに、その責任者と不倫もしていました。

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 彼女は、広島長崎に落とされた原爆に大きなショックを受けます。そして二度と世界大戦を起こさないために、米ソの力が均衡している必要があるという信念にもとづいて、西側の科学情報を出していました。

 映画的にはちょっと退屈でした。

 

2021年3月に読んだ本その2

その2で『世界3月号』『犯罪乱歩幻想/三津田信三』『日韓が和解する日/松竹伸幸』を紹介します。

『世界3月号』

特集①「21世紀の公害」特集②「軍事化される琉球弧」

特集①「20世紀後半からのヒトの活動の爆発的な拡大は、新たな地質学的時代――人新世――の幕開けを議論しなければならないほどの環境変化を引き起こしている」と前文は書いています。

 人新世が地質学的な時代区分として使われていると知りました。そしてここで紹介されている新たな公害も、改めて認識しました。電波、化学物質、低周波、マイクロプラスチック、「香害」、農薬など、まずは小さな生物への影響、子どもへの影響があります。

 私の友人も化学物質過敏症で苦しんでいます。年が行けば抵抗力が弱まり症状が出てきたそうです。街中も歩けません。

特集②「かつて、「本土決戦」の時間稼ぎ、「捨て石」として沖縄は戦場とされ、4分の1を超える住民が犠牲になった。軍事拠点の存在は米軍の攻撃を招き、軍隊は住民を守らず、むしろ軍隊があることで住民の犠牲は膨大なものとなった」そして今も、沖縄だけでなく「鹿児島南部から沖縄最西端の与那国島にいたる琉球弧の島々」が日米が一体化しての巨大な軍事拠点にされようとしています。

 石垣島西之表市、宮古島の反対運動の人たちの座談会が載っています。本土のようにマスコミや国会でも取り上げられない実態、補助金目当ての誘致が報告されています。

片山善博「日本を診る」136回「首相もマスコミも頓珍漢な「緊急事態宣言」」

 現行憲法のもとで私権を制限することは大変な事態で、コロナ禍の「緊急事態宣言」はそれほど重大な状況ということです。それを首相もマスコミもわかっていない、という現状を嘆いています。

   今はマンボウ「まん延防止等重点措置」が神戸でも出されていますが、私権を制限することに平気になっていますし、市民もそれほどの抵抗感はないようです。「コロナ禍だから仕方がない」と簡単に思い込むようです。

 見回りに来たら「支援金を持ってきたやろな」と言ってやればと、私は思うのです。

『犯罪乱歩幻想/三津田信三

「屋根裏の同居者」「赤過ぎる部屋」「G坂の殺人事件」「夢遊病者の手」「魔鏡と旅する男」「骸骨坊主の話」「影が来る」7つの短編

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 江戸川乱歩のオマージュ作品で、その雰囲気を味わいたくて読みましたが、少し期待外れです。でもよく考えると、私が持っている乱歩イメージと違うだけで、この程度の奇妙さと謎が乱歩かもしれません。

 表紙のイメージは現代的で中身もそんな感じですが、文体は現代的ではなく乱歩に似せています。

「屋根裏の同居人」は、親から譲り受けたアパートの管理人室に移り住み、誰もいないはずなのに、部屋が少しだけ乱される日々が続きます。犯人は財産狙いの従兄弟でした。

「赤過ぎる部屋」では、危険を楽しむクラブのゲストの男の話です。彼は命にかかわるような悪戯を仕掛ける男です。犯人として捕まることはない仕掛けで、確率的にしか死ぬ、もしくは大けがをする可能性があるという犯罪を楽しむ男です。

夢遊病者の手」が一番良かったです。夢遊病患者の男が殺人を犯した、と医者に告白します。現場となるアパートに住み始めた切っ掛け、そこにいる奇妙な住人たちのこと、そして殺人の前後のことを話します。それを聞いた医者が謎解きをします。

 住人が一人二役をしていると医者が見抜きます。そして話のすべてが、その男の妄想である可能性を示唆して話は終わります。

『日韓が和解する日/松竹伸幸

 日本と韓国の関係が悪くなっています。韓国映画、映画サークルの5月例会『ハチドリ』を見るにあたって、その背景としてその日韓関係のことを書こうと思い、これを読みました。

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 少し前までは大勢の観光客が来ていたし、韓流ドラマは毎日のように流れています。韓国映画の人気もあります。それがどうしてこうなったのか。それは従軍慰安婦問題、徴用工問題で韓国の大法院が日本企業に賠償責任を求める判決を出したためです。

 この本の後で『池上彰が聞く韓国の本音』をななめ読みしました。両方読んで大体納得しました。大法院は日本の植民地支配が違法で、それによる行為に対して補償ではなく、慰謝料を払うことを命じたのです。

 これまでの日韓関係では、1964年の日韓基本条約1998年の日韓共同宣言も、植民地の問題には触れずに来たのです。それが文在寅政権のもとで、植民地支配を違法とという判決が出て、それに対して日本政府が経済的な報復、輸出規制に出て、一気に反日反韓の国民的な感情が両国で吹きあがったということです。

 この本では国際法は過去の植民地支配を違法とは認めていない、と言っていました。そのうえで、両国の和解のために必要な視点を「根本的な解決の道筋」「当面する解決の条件」さまざまに提言しています。

 4月になって『韓国VS日本 対立が亡くならない本当の理由/池上彰』を読みましたが、これはちょっとひどい本でした。その紹介は「4月に読んだ本」で書きます。

 

 

2021年3月に見た映画その1

『ブルーに生まれついて』『エルELLE』『私は確信する』『ある人質、生還までの398日』『風の電話』『オフシャル・シークレット』『ジョーンの秘密』7本見ました。色々ある中で、よく見ました。何本かは期待してみたのですが、残念ですが、いずれも平凡な印象しか残っていません。『エルELLE』は2度目です。

 その1で先の4本を紹介することにします。

『ブルーに生まれついて』

 1950年代に活躍した天才的ジャズ・トランぺッター、チェット・ベイカーの自伝的映画、でイーサン・ホークが演じています。黒人中心のジャズ・ミュージックの中で白人が活躍して人気を博しますが、最後まで薬を抜くことが出来なかったようです。

 映画はよくわかりません。途中で寝ていました

『エルELLE』

 フランス映画、イザベル・ユペールが主演。露骨なセックスシーンとか裸は、そんなには出ないのですが、ポルノチックな映画です。「エル」はフランス語で「彼女」です。

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 ある日、ミシェル(イザベル・ユペール)は自宅で暴漢に襲われて殴られレイプされます。それで落ち込むのではなく、逆に犯人探しを始めますが、直感的に身近にいる男と思っています。

彼女はゲーム会社の社長で、かなりワンマンな感じです。好かれている社員、嫌っている社員がはっきりと出ます。しかも秘書で友人の夫と肉体関係を持っています。

別れた亭主は売れない小説家です。亭主の浮気が原因で離婚したようですが、まだ未練があるようで、けっこう頻繁に連絡を取っています。平気な顔で、元亭主の恋人もパーティに呼びます。この感覚はフランス人らしいです。

彼女の母親は「いい年をして」若い男と同棲しています。父親は彼女が9才の時に近所の人々多数を殺戮しました。殺人犯で刑務所に入っています。この事件は大きく報道されて、彼女も批判にさらされています。息子は結婚していて子どもが生まれます。

ミシェルの孫ですが、肌の色から息子の子供ではないといいます。

彼女を中心に、ちょっと異常な人間関係が交錯しています。話は進展し、レイプ犯、父も母も死にます。新しい物語が始まりそうな感じで映画は終わりました。

ブラック・コメディの感じで、「道徳的」ではない人々の集まりで、彼らの思考、行動を楽しまないと面白くありません。

それにしても、この時のイザベル・ユペール64才です。まさに美魔女です。

『私は確信する』

 フランス映画、事実に基づく裁判劇でした。

 10年前に夫と3人の娘を残して帰ってこない妻を、殺したと、ヒッチコック好きの大学教授ジャックが疑われて、裁判にかけられます。ジャックの娘が息子の家庭教師であったことで、関心を持ったレストランの女料理人ノラが、冤罪事件を得意とする優秀な弁護士に依頼して、自分も証拠の洗い直しなどを手助けして、裁判に勝つという話です。

 フランスでは有名な事件ようです。

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 妻の死体がないので、死んでいるのか失踪なのかもわからない、疑われた夫ジャックは否定しているにもかかわらず、マスメディアが「ヒッチコック狂による完全犯罪」と煽ったようです。

 関係者の膨大な電話の会話記録があり、ノラは徹底して聞いて、ジャックが殺害したと証言する妻の愛人とその関係者が、仕組んだ罠だ明らかにしていきました。

 冤罪事件という面もありますが、フランスでも「疑わしきは被告の利益」という刑事事件の原則が形骸化していると思いました。

『ある人質、生還までの398日』

 これも実話に基づく映画です。戦火のシリアの、平凡な日常的な庶民の姿を撮ろうと、シリアの町に入ったデンマーク人の若い写真家ダニエルがISに捕われ、人質として高額の身代金を要求されます。

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 デンマーク政府は「テロ組織と交渉しない」方針を堅持して、お金の立て替えなどは一切かかわりません。家族は必死でお金集めをします。

 人質となったダニエルは、最初は拷問され、その後は劣悪な環境で、同じような外国人とともに監禁されます。

 そして軍人上がりの仲介人が両者の連絡し交渉します。

 映画はシリアの人質たちの状況と、身代金集めに奔走するデンマークの家族の姿を、交互に描きました。最後には、色々な人々の協力によって、ISが要求するお金が集まって、ダニエルは家族のもとに帰ってきました。

 デンマークとシリアの関係はよくわかりません。しかしデンマークの安全保障政策はNATOの一員、米国の世界戦略に協力的で、積極的に海外派兵を行っています。

 この映画は事実に基づいていますがデンマークのそういう面は描いていません。ISの理不尽さはその通りですが、ダニエルや家族を越えた視点も必要であると思います。

西神ニュータウン9条の会HP2021年4月号

標記のHPが更新されていますので、紹介します。是非、下記のHPにアクセスしてください。

西神9条の会 (www.ne.jp)

内容を簡単に紹介します。

今月の投稿は6篇とちょっと少ないです。でも他では読めない内容ばかりです。

人気の「マリさんのパリ通信」は「ワクチン騒動」です。フランスでもコロナのワクチン接種が進んでいますが、大統領などの混乱した発言がありアストロゼネカのワクチンに副作用がでているようです。

夫婦別姓を考える」は政治的な争点になりそうな課題に触れています。NHKのEテレの番組の紹介から、別姓反対派、その代表的な亀井静香氏のおかしな論理を紹介しています。

今月の「神戸の舞台に立った俳優たち」は文化座の佐々木愛さんです。著者の米田さんは佐々木さんと同い年ということもあって、とても親しい関係です。彼女の母、鈴木光枝も含めて、文化座のを紹介しています。

弁護士の関さんの連載は「民法改正で保証契約が変わる その2」です。わかりやすい解説です。

「政治家と官僚」はあまりにもひどい国会、内閣、霞が関の現状を紹介しています。それは「わが身かわいい」しかない官僚、政治家が跋扈しているからです。

そして私は『花束のような恋をした』を紹介しています。恋愛映画が憲法と関係あるのと、私も思いましたが書いてしまいました。短い紹介ですが読んでください。

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2021年3月のあれこれ

 3月の後半は忙しくなっていました。映画サークルの5月例会「はちどり」の担当ですから、3月末に第1稿、4月に出稿するために、文献を読み機関誌の原稿を書いていました。でもテーマがはっきりせずにグズグズしていて、それに月末には西神ニュータウン9条の会HPの投稿もあって、二つ並行して書いていました。

加えて年度末ということもあって予想以上に仕事が混んできて、心身ともに忙しいモードになってしまって、ちょっとばたばたです。にもかかわらず長浜、彦根の旅に出ました。

 そのために、3月に見た映画と本をブログに書き込みができなくなっていました。それ以外のあれこれも書けませんでした。映画と本は遅れながらもそれぞれ書きます。もう少しでできます。

それ以外をまとめて書くことにしました。なるべくコンパクトに紹介します。

312日はJR企画「牡蠣三昧」で日生、伊部。14日は神戸地図研究会「地形図・鳥観図・空中写真で見る中央区周辺」そして「米朝一門会」でその後にてふてふで懇親会(兼私の誕生日会)でした。32627日と長浜と彦根に行きました。

牡蛎三昧

 JR企画は毎年、利用しています。牡蛎を食べに行くのが多いです。去年は赤穂でしたから、今年は日生に行くことにしました。神戸からJRに乗って、姫路と赤穂で乗り換えて岡山県備前市日生町に来ました。料理旅館美晴です。

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JR日生駅、田舎の駅です

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駅から見たみなとの見える丘公園(正面の山)山裾のマンションの隣が「美晴」です。

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鹿久居島に渡る斜張橋です

 オール牡蛎料理に加えて、焼き牡蠣食べ放題ですがそんなには食べられません。料理全体で牡蛎3040個ぐらいたべたかな。今年の牡蠣は大きくて美味しかったです。

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焼き牡蠣食べ放題ですが

 それから備前焼の故郷、伊部まで足を延ばし、街をぶらりと歩いて喫茶店にコーヒーを飲み、駅前の備前焼ミュージアムを覗きました。

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茅葺屋根の工房

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街中を流れる不老川

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ミュージアムの入り口の大甕

 JRですからお酒も飲めたしのんびりできました。でも人通りは少なかったです。

神戸地図研究会「地形図・鳥観図・空中写真で見る中央区周辺」

 14日、短時間ですがまちづくり会館の地下ギャラリーに行きました。辻信一さんのグループが神戸の旧市街地の地図を再生していました。パソコンで用途地域を着色して見事に仕上がっています。鳥瞰図も芸術レベルです。

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1868年

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1886年

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1935

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現代

米朝一門会

それから、神戸文化ホールへ向かいます。去年はコロナで流れて残念でしたが、今年は友人をさそって総勢7人で行きました。いつもの中ホールではなく大ホールで、大きな空間を取っての落語会です。

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出演は慶治朗「みかん屋」鯛蔵「動物園」宗助(八十八)「釜猫」南光「寝床」ざこば「鉄砲勇助」、米團治「親子茶屋」でした。

初めて桂宗助さんを聞きました。米朝師匠の最後の直弟子で、なかなかの実力者です。「釜猫」も初めて聞きました。

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今年「八十八」を襲名するそうです。八十八は米朝師匠の俳号で、小沢昭一永六輔小三治などでつくる東京やなぎ句会に行っていました。

ざこばさんは病気の後遺症があるようで、短めの話でした。その分、南光、米團治がたっぷりと聞かせてくれました。

喜楽館と比べるとちょっと値段は高いですが、いい企画です。上方四天王の系列である笑福亭一門会や春団治一門会、文枝一門そしてちょっと少ないが林家一門、春団治系の分家のである露の系も見てみたいですね。

長浜、彦根の旅

 326日、いつものように自宅から神戸西IC、山陽自動車(木見支線)三木JCT、山陽自動車道、神戸JCT、新名神高速道路、高槻JCT、名神高速道路、米原JCT、北陸自動車、小谷城ICまで、約3時間のドライブです。やはり京都周辺では混んでいましたが、ほぼ順調でした。

 道中はCDで枝雀(宿替え、こぶ弁慶)南光(恨み酒、皿屋敷吉朝(地獄八景、住吉駕篭、かぜうどん)の落語を楽しみました。

 ここに来て知りましたが浅井(あざい)小谷(おだに)と読むのだったのです。昼食をとってから「浅井歴史民俗資料館」「小谷城戦国資料館」「湖北野鳥センター」「長浜城歴史博物館」をみて、夕方の長浜市街地を歩きます。

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浅井3姉妹

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前の小山が虎御前山、織田勢の陣地が置かれた

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野鳥センター

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この辺りの動物

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大鷲も飛来するそうです

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長浜城博物館

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遠くに伊吹山が見えます

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駅前の大手門商店街

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金曜日の午後5時前ですが人通りがない

 そして宿舎の双葉荘にはいりました。

 長浜で一番良かったのは野鳥センターです。望遠鏡を5~6台置いていて、琵琶湖にいる水鳥を見ることができました。

 翌日は、彦根城とその周辺、亥宮楽々園、彦根城博物館足軽屋敷跡を見て歩きました。彦根城とその庭園であるは見ごたえがありました。また足軽屋敷跡は最下級兵なのに大きな敷地なのに驚きました。 

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彦根城

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鐘の丸から天秤櫓にわたる橋

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天秤櫓

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天守

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西の丸

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見事な石垣です

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楽々園の入り口

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楽々園の建物

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亥宮園の建物(ここで抹茶を飲んだ)と彦根城

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彦根城博物館

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復元図

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井伊の赤備え

 

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能舞台

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内堀沿いの桜

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足軽屋敷、奥行きもあります

 長浜、彦根を旅して、小谷城が全国屈指の山城であることと、浅井一族は長政の時代よりもその娘、3人姉妹(淀、初、江)が戦国の歴史に大きな影響を与えたことが分かりました。翌日の彦根の歴史博物館も含めてみて、湖北の辺りの中心的な地域が小谷(浅井)長浜(羽柴)彦根(井伊)と移っていったことがよくわかります。石田三成佐和山城も含めて、戦国時代や江戸時代の時の支配者はこのあたりの重要性を認識していました。

 井伊直弼江戸幕府、最後の大老になったのも地政学的な湖北の重要性を表しているように思いました。

 泊まった双葉荘に飾ってあった絵です。そして料理。

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宿屋にあった絵

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