フェスの報告

フェスティバルで報告したレジュメです。
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映画鑑賞運動の社会的地域的役割を考える
【神戸】

0.はじめに
「日本映画の民主的変革」/「われらの映画」を製作し上映、鑑賞。映画環境の改善。見たい映画を見る。/「良い映画は良い観客を作り、良い観客は良い映画を作る」(山田洋次)
「映画を見る喜びをより多くの人ともに」/映画ファンを育てる。会員を広げる。
みんなで見る(時間と空間を共有する)、話す、書く、聞く。
「製作」「配給」「上映」すべての部門での危機的状況というが、「鑑賞」はどうか/全国映連の力量(質的量的)、評論賞の状況
1.これまでの活動を振り返って
・1950年8月 創立/・1972年5月 市民映画劇場
映画界(製作、配給、興行)の変遷と対応しながら、たどり着いたのは、良い映画を上映し見る運動、映画リテラシーの向上、映画の魅力のすべてを引き出す運動。しかし地域の映画ファンの過半の支持を得る運動、とはなっていない。
「良い映画を安く」⇒「神戸で上映されない映画、短期期間の映画」の上映、鑑賞、再評価
職場サークルの激減、映画を見ない層への働きかけの弱まり。人間関係の変化
DVD等の普及⇒「映画館で映画を見る」ことの弱まり、その重要性の高まり。
会員、役員の若年層の減少と高齢化
2.60周年記念事業(2010年度):基本会員制度の特徴を生かした開かれた取り組み
・中高生無料招待=高校教師は忙しい、学校として宣伝が出来ない。/月平均2〜3人
・映画と講演/6月『嗚呼満蒙開拓団』と羽田澄子監督/7月『キリクと魔女』と高畑勲監督/8月『牛の鈴音』と山上徹二郎シグロ代表
・記念誌の発行/メッセージ(50人)/エッセイ(16人)/優秀映画評(10本)/活動史(主に1995年以降)/市民映画劇場作品一覧
 全体として「成功」という結果を出せていない。財政的に赤字になっている。しかし事業の実施により、財産を残し運動の萌芽もつくっている。
3.これからの活動を展望して
東日本大震災とフクシマ原発事故/・ディーセント・ワーク/・市民文化運動の役割=一輪文化と草の根文化
 価値観の変化が生じている。「物質文明の追求」から変化⇒作品選定、鑑賞の視点。
 サークルを単位とした活動。職場、学園、地域、家族
 映画、映像の力
 労働の場との連帯、他団体との連帯、マスコミ対策
 これらを実現する定例会以外の取り組み。
 新しい変化の状況に対応するための学習、経験だけでは通用しない。
 市民映画劇場40周年の企画へ
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 元委員長から「最も大事なのは、自分たちのサークルのことを真剣に深く考えること」という意見がありました。そうなのです。今までの延長上には未来はないので、学習することでしか、私たちの未来は作ることは出来ません。