ちょっと気になった新聞記事

 [神戸]の正平調に日付が入りました。6月1日からです。それまではなかったのです。[神戸]をお読みの方、気づいていましたか。
良志久(『けんかえれじい』に出てきます)
 8月3日付けの正平調の記事が気になりました。警察の不祥事を批判したもので、一人の収賄とか窃盗ではなく、集団でのセクハラや性的暴行について、その「場にいたものが体を張ってでも止めなかったのはなぜか」と、第1線のレベルの低下を嘆いています。
 それと比較して、もてなしの評価の高い旅館の経営者が、その極意は、お兄さんお姉さん格から伝わり、人づくりが行われている、現場力であるといいます。それはそういう関係によって作られるモラルです。
 すなわち警察の現状は「床下の根太に緩み」が表れているのであり、そこに問題があるといっています。
 それはそのとおりと思います。
 今、職場ではコンプライアンスをよく言います。法令順守です。不祥事が発覚するたびに綱紀粛正、という通達が流されます。
 私は大事なのは職業倫理だと思っています。言葉を変えれば「良志久(らしく)」です。警察は警察らしく、公務員は公務員らしくということです。常識的な職業像で、真の姿ではないかもしれませんが、めざすべき姿です。
 そして、それが共有されていることが、職場の雰囲気を作り出すものだと思います。
 一人ひとりはいい加減で、時には犯罪者も混じるでしょうが、全体の雰囲気が「らしく」あれば、それは正されます。
 警察だけではありませんが、隠蔽体質が批判されたり、身内意識、ムラという言い方で「風土」が批判され、「風土」を変えないといけない、と「改革」がやられています。
 私はそこは違うと思うのです。本来「風土」は「らしく」に沿って修正されていくはずなのに、「らしく」に逆らう上からの圧力に歪められたものです。にもかかわらず、「改革」はその「らしく」に沿っていない、誤りに誤りを重ねるものです。それで「改革」は逆効果になると思うのです。
 社会の劣化はこうやって進んでいるように、私は思います。
「大阪から出て行け」と橋下は怒鳴る
 7月30日[毎日夕]に大阪市長文楽についての特集記事がありました。
 人間国宝竹本住大夫さん(87)との公開討論を断られたことに対して、橋下市長は「特権意識にまみれた今の文楽界を守る必要はない」「恐ろしい集団だ」といって補助金の前面凍結を表明した。6月29日です。
 翌月7月12日、竹本さんは脳梗塞で倒れた。心労だと書いてありました。
 その間のことが明らかにされていますが、私にはこれが真実かどうかを調べる術はありませんが、ほぼ間違いがないだろうと思います。橋下側の理不尽さが暴露される記事です。
 橋下は文楽がわからないのです。それで大阪には文楽が不要だから出て行けと、言っているのだけは間違いないなと思います。
 世界無形文化遺産人間国宝は彼には関係ないのです。それらを潰したところで、自分の評価は下がらないと持っているでしょうし、その補助金をもっと別のところに使おうと考えていると思います。
 ある面、正直な人間です