12月の映画

ガール・オン・ザ・トレイン』『パレードにようこそ』『みかんの丘』『人間の値打ち』『ロイヤル・コンセルトヘボウ オーケストラがやって来る』『誰のせいでもない』『ヒッチコック/トリフォ』『華麗なるリベンジ』『弁護人』9本でした。
『みかんの丘』

これはいい映画でした。ジョージア共和国内戦を舞台に、戦争の愚かさを見事に描きました。思わずパンフレットを買ってしまいました。
旧ソ連時代、エストニアからジョージアに多くの人々が入植してみかんを作っていたそうです。それがソ連崩壊と同時に、ジョージアが独立し、ジョージアの中でエストニア人が多い地方がジョージアが独立しようとして内戦がおきます。
ジョージア人とエストニア人の民兵、そこへ貧しいチェチェン人が傭兵としやってきたり、今まで平和に共存していた人たちが不倶戴天の敵のように殺し合いを始めます。
しかし、元々は何の恨みもない人々です。お互いに理解しあえるのに、なぜ殺しあうのか、戦争の無意味さ、残酷さが伝わってきます。
韓国映画
『華麗なるリベンジ』『弁護人』はともに韓国ではよくヒットした映画です。『弁護人』は、故盧武鉉大統領をモデルとした映画です。彼が国家と対立してでも国民の権利を守る弁護士となっていった時期を描いています。

1980年代、軍事クーデターによって政権を奪い、市民運動や労働運動を弾圧していた全斗煥大統領の時代、高卒で弁護士になったソン・ウソクは金儲けに励んでいました。
それが大変世話になっていた食堂の息子が公安事件に巻き込まれ、その弁護を引き受けます。
息子たち大学生は、まったくの無実で公安警察によって拷問され自白調書を書かされていました。ソンは、検察と警察、裁判官も向こうに回して、本気で彼らの無実を証明しようとしました。
感動的なのですが、ソンの怒りの源が少し描き足りないように思いました。
(続く)