2017総選挙・感想

月刊誌は[世界]と[経済]、そして[デイズ・ジャパン]を読んでいます。週刊誌は[週刊現代]です。雑誌ですから隅から隅まで読むのではなく、特集と気になる連載を読むぐらいです。
今回は、新聞と雑誌を読みながら考えた、総選挙の感想を書きます。
[世界]12月号の特集は「『政治の軸』再編の行方−検証・2017年総選挙」でした。

これと1月号の小熊英二さんの「『3:2:5』の構図」([朝日]に同趣旨の論評を書いています)、その他諸々の新聞記事が主な情報源です。
FBで伊藤千尋さんが「自民党が大勝?違うぞ!」で、9条の会の講演会等で、そこに来る人たちが「負けた」と思っている人が多いので「違うぞ」と言う意見を書いておられます。
確かに議席数を見ると自公があまり減ってなくて、アベ批判の急先鋒だった共産党が21から12に減ったらショックを受けた人がいても当然でしょう。でも共産党自身が、民進党の「希望」への合流に対し、「市民と野党の共闘」を守って「逆流を止め、将来の展望を開いたことは、歴史に対する貢献となった」と書いています。
立憲野党(立憲民主党共産党社民党)が全体として38から69へと増えていますから、今回の選挙は、そこを見るべきなのでしょうね。
自民党小選挙区制度と公明党の協力で同じ支持率を得て同じ議席を取っています。どんな酷い政治をしてもアベ政治を支持する人が減らないので「日本人って駄目だな」と思いがちですが、そうでもありません。
公明党議席を減らしましたし、長期的に見れば、比例区の票が2005年総選挙で898万であったのが、今回は697万と700万票を割ったのです。
自公政権公明党で持つ
ここで小熊さんがいう、近年の国政選挙での得票割合は自公3、左2、無党派5で、無党派が棄権して投票率が50%程度の状況で、自公は小選挙区制度を活用して勝ち続けるというものです。09年の投票率は69%で無党派民主党に投票して政権交代となりました。
だから与党は投票率が低いほうがいい、国民が政治に失望して棄権してくれたほうがいい、と言う結果です。
そして自民党が大敗した都議選はどうかというと、投票率は51%と高くないが、公明党自民党ではなく「希望」党と選挙協力したから、わずかな票差で地すべり的結果が生まれた、ということです。
良心的な公明党支持者がアベ政治を見限れば、全国的にこんなことが起きるyかもしれません。