6月例会学習会「『50年後のボクたちは』をより楽しむためのディテール」

6月例会『50年後のボクたちは』はドイツ映画ですから、神戸大学の増本浩子先生に来ていただいて、6月6日標記のタイトルでお話をしていただきました。

内容は、増本先生に映画を見て決めていただきましたが、細かいドイツの社会制度や歴史等で、初めて聞く話が多く、とても楽しいものでした。私はまだ映画を見ていませんが、きっと疑問に思うことの先取りであると思います。
ドイツの学校制度
ドイツの学校制度は日本とかなり違います。10歳から2年ほどの間で将来につきたい職業を選択し、そのための学校を選ばないといけない、という制度です。
「大学に行ったらパン屋になれない」というのが象徴的ですね。パン屋は国家資格が必要で、それは大学ではなく職業学校に行かないといけない、というものだそうです。
国立大学は無償でギムナジウムを卒業すれば大学にいける資格がもらえて、それはいつでも行使できる、だから1,2年遊んでからでもいける。かなり年がいってから、それまでの仕事とは違う別の分野の大学に入るのも無試験では入れる、というものです。
ドイツとロシア
18世紀にプロシアからロシア皇室に嫁入りしたエカテリーナ女帝の時代に、ドイツ人の腕のよい職人を連れてきたり、教育係りとしてのドイツ人を多数呼んで、その子孫がドイツ系とし住み着いて居たそうです。だからドイツとロシアは近い感覚です。
ソ連邦崩壊、ベルリンの壁が崩壊後300万人ぐらいがドイツに帰ってきて、それをドイツの国籍は血統主義で、身分証にドイツ系とあれば全部受け入れたそうです。
この映画の主人公の少年がロシアから来たのもそれです。
他にもドイツ国民はみんな1月ぐらいの夏休みをとって旅行いくとか、ラテン語、フランス語、ドイツ語、ロシア語の使い方とか、色々面白い話がありました。
映画は今週6月22日23日です。
映画のストーリなどは神戸映画サークル協議会のHPを見てください。
https://kobe-eisa.com/