『麻雀放浪記2020』『たちあがる女』『血煙高田の馬場』『グリーン・ブック』『マダム・イン・ニューヨーク』『ザ・プレイス運命の交差点』『初恋、お父さんチビがいなくなりました』『夜明けの祈り』『マイ・ブックショップ』『希望の灯り』10本でした。
連休だからといって映画を多く見たということはありませんでしたが、週末に2回も旅行したにもかかわらず、そこそこの本数です。でも例会『夜明けの祈り』は別にしてこれはという映画はありませんでした。
『たちあがる女』
面白かった順番に行くとまず『立ち上がる女』です。これはアイスランドの映画、一人の、もう若くない女が荒野に走っている送電線を切る、鉄塔を倒すという、見方によればテロを働く映画です。
彼女は合唱団の講師でありながら国策として進められている豊富な電力を利用したアルミ工場を潰したい環境保護活動家です。もう一方では国際的な養女斡旋団体に申請して母親になりたいとも思っています。
何だが良くわからない心情ですが、直線的な彼女の行動を見ていて痛快感があります。
『血煙高田の馬場』
坂東妻三郎主演の無声映画です。いちばギャラリー佑香で井上陽一さんの弁士で見ました。お馴染み「喧嘩安」の中山安兵衛が奮闘するチャンバラ映画です。
チャンバラというのは映画の伴奏ではいる三味線の音、ちゃんチャンばらばらという擬音から出た言葉だそうです。
『希望の灯り』
元東ドイツのエリアにある郊外の巨大スーパーマーケットで働く人々を描きます。新人の若い男、過去があるようですがまじめに働き始めます。
ここは東西ドイツが合併する前は、運送公社でした。ベテラン社員は男も女もそこで働いていて、職種が変わった感じです。彼らは貧しくて賞味期限切れの食品でパーティをしたりして楽しんでいます。
気のいい先輩は長距離トラックドライバーでした。彼が突然自殺します。原因ははっきりと分からないまま映画は、平凡な日常が続くと言う感じで終わりました。
EUの中で一人勝ちのようなドイツですが、影の部分が描かれています。
『グリーン・ブック』は西神ニュータウン9条の会HP6月号「憲法と映画(30)」
(http://www.ne.jp/asahi/seishin/9jyonokai/)
で書きましたのでそちらをご覧ください。
『マダム・イン・ニューヨーク』
インドの金持の奥さん、家庭のことだけをやっていて英語が出来ない。米国に住む姪の結婚式に行くことになったがその準備で一人先に行く。そこで英会話教室に入ったことで、ちょっとした事件があるという、さわやかな映画とでもいうのか、でもあまり好みの映画ではない。
『ザ・プレイス運命の交差点』
ちょっと良くわからないが、気にかかる映画です。
カフェの一隅に座っている男に、様々な人が自分の願い(現実的なものや非現実的なもの)を実現してもらいたいとやって来る。男はそれと引き換えに犯罪の実行を求める、という謎が映画の中心にあります。
ある老女は「夫のボケを直してほしい」と言い、その見返りに爆弾テロの実行を求められる。ある男は「不治の病の息子を助けてほしい」と言い、その見返りはある幼女の殺害だった。美人になりたい女、神の恩寵に触れたい修道女、署内で紛失したお金をどうにかしてほしいという刑事など様々。
それらが絡み合って現実社会が出来ている、というのがオチなのか、よくわかりません。でも狭い町の彼らの微妙なつながりがありそうで、映画の後で何度も考えましたがわかりません。
『初恋、お父さんチビがいなくなりました』
倍賞千恵子と藤竜也が年老いた夫婦二人暮らし。あまり会話がないというというか、藤竜也が聞き耳持たず、という馬鹿な亭主を演じています。妻が初恋の思いを今でも持っている、と言うのもどうかな、と思います。
チビは妻が可愛がっている猫です。
『マイ・ブックショップ』
第2次大戦後、イギリスの田舎町で古い建物を改装して本屋を開こうと一人の女性が活動を始めると、なぜかその町の有力者の奥様が全力で邪魔をするという展開が、どうもなじめないまま終わりました。感じのいい映画ですが、私にはだめですね。
『麻雀放浪記2020』
期待して見に行ったのですが、ハチャメチャの邦画でした。原作では終戦直後の東京というのを、主人公のさすらいの雀士、坊や哲がタイムスリップして現代にやって来る、と言う設定です。しかもその現代も2020年ですが、直前に戦争があって東京オリンピックが取りやめになったという所から話が始まりました。
しかしあとは言うのも馬鹿ばかし展開です。覚せい剤で捕まったピエール瀧がオリンピック委員長モリの役で出ています。
『夜明けの祈り』
これは市民映画劇場例会です。ここにも何度か書いていますが、よく出来た映画です。もう一度整理して感想を書こうと思います。