私的「公務労働と憲法」

 西神ニュータウン9条の会のニュース「つながり」に下記の文章を投稿しました。

 定年退職から5年、再任用職員で働き3月末で満期となりました。4月からは会計年度任用職員となりました。昔の嘱託職員、特別職の公務員ですが、職員証がなくなったので、非正規雇用を実感しました。もちろん給与も大幅減です。

 それで、最近感じたことを書きました。

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 この4月から職員証がありません。同じ職場で同じ仕事同じ勤務時間ですが、2度目の退職で1年雇用の短時間勤務会計年度任用職員、身分が変わりました。

 簡単に雇用条件や服務の説明を受け、改めて新規採用時と同様に地方公務員法31条に基づく宣誓書に署名しました。そこには「憲法の尊重、擁護」と「全体の奉仕者として誠実且つ公正に職務を執行」を「固く誓います」とあります。

 ところがその説明文には、憲法という文字がありません。くどくどと法令や上司の命令に従う義務を書いていますが、根本である憲法については一言の説明もありません。

 令和になって「神戸市クレド(神戸市職員の志)」なるものが決められました。HPでも紹介されています。

 「どんなときも市民目線」「圧倒的な当事者意識」「果敢にチャレンジ」が核心です。「市⺠のニーズ、時代や社会の変化への対応」し、一人ひとりが「主体的に考え、適切かつ迅速な意思決定」する物差しだといいます。

 ここでも憲法は出てきません。護憲運動が嫌いな久元市長に忖度しているのか、と疑います。

住民自治を豊かに

 現役時代はもっぱら都市計画の職場です。最初は道路工事を担当し土木技術を勉強しました。それが都市計画の目的や地域住民の権利等へと視野を広げていくと憲法に立ち返り考えるようになりました。

 最後の仕事は、道路などが不足している密集市街地の再整備でした。狭い私道が多く、行き止まりや階段もあり、建て替えも進まず、老朽家屋が多い地域です。

 まちづくり協議会、地権者、専門家、市が一緒に考えて、少しずつ安全で住みよい街に整備する事業です。手間がかかり、計画的に進むこともなく不十分なままで定年退職を迎えました。

 今年の4月、かつて担当していた地域から「小規模でするから」と、まちなか防災空地の花見に呼ばれました。そこで愚痴を聞きました。

 「あなたの後輩は地元、現場にあまり来ない」という不満です。「すぐに答えは求めないけれども一緒に考える姿勢が見えない」といわれました。

  憲法地方自治の基本は住民自治で、まちづくりが計画高権から住民自治へと変化してきました。それは市民目線ではなく憲法目線です。