まず3本を書きました。
『パーフェクト・ノーマル・ファミリー』
父が女に性転換して、その娘がショックを受けるという話です。妻はさっさと離婚します。
父は、恐らく非常に悩んだ末の性転換、手術を受けたと思うのですが、そこはあまり描かれません。
彼女(彼)には二人娘がいます。姉はある程度理解して受け止めますが、父が大好きだった11歳の妹エマは、女になった父に反発します。その様子を描くのです。
デンマークが舞台ですが、トランスジェンダーに対する差別がまだまだ強く残っています。
でも最後には二人はわかりあいました、とさ。
『サムジンカンパニー1995』
市民映画劇場6月例会でした。韓国映画で実話に基づいていますが、どうにも納得いかないことがありました。
自分たちが働く企業が引き起こした公害に対して反応が鈍いということです。それは直接、間接でも人の命にかかわることをしでかした人間か、と私は思ってしまうのです。
1995年は韓国で初めて地方自治体の首長、議員の戦況を実施した年です。軍事独裁政権から民主主義へ体制が大きく変わっている最中です。韓国民の中にまだまだ民主主義が行き渡っている情勢ではないと思いました。
この映画は韓国では2020年に公開されましたので、そういう変化の時代を描いているのです。
映画全体は、3人のOLが主人公の明るいタッチで、公害の原因、責任者を追及する社会派です。
『FLEEフリー』
アニメです。それなのにドキュメンタリーと謳っています。題名は「逃げる」という意味で、アフガニスタンから逃げ続けた少年アミンの話です。実話に基づいています。
彼が同性愛者であったことも含め、非常な困難に出会い、それを越えてきたという映画です。見ごたえはありました。
ソ連がアフガニスタンから撤退する1989年が、アミンが逃げはじめた時期です。旧政府側の家族で、ソ連に逃げるしかなくて、でもソ連も崩壊の時期でした。スウェーデンに密入国します。さらにデンマークに移り、そこでようやく安定した仕事と、パートナーを得ているという現在です。