7月の映画

『おとなの恋の計り方』『残像』『ヒトラーへの285枚の葉書』『スプリング・ハズ・カム』『ジーサンズはじめての強盗』『レ・ミゼラブル』『彼女の人生は間違いじゃない』『憲法とヤクザ』『金陵十三釵』9本です。最後の2本は映画大学で見ました。
日本とは違う
『残像』と『ヒトラー・・』がよかったですね。
まず『残像』ですが、アンジェイ・ワイダ監督の遺作です。第2次大戦後、ポーランドに出来た「社会主義」政権の下で何があったのか、ワイダ監督とって忘れることができないことが多くあったのでしょうね。この映画もポーランドにとって重要な画家が国家によってどのように扱われたかを描きました。画面から悔しさがにじみ出ているように思いました。

この映像は、大学で政府の役人、大臣が絵画や芸術はどのようにあるべきかを講演した事にたいし異議を申し立てた主人公です。戦争で片手、片足になりましたが、言うべきことは言う、という強い生き方が描かれました。
ヒトラー・・』は、ドイツ人の平凡な工場の職人技術者の夫婦が、息子が戦死したことで、ヒトラーのやっていること、ナチスドイツの戦争、政治がいかに嘘で固められたものであるか、国民のためにならないかを知って、二人でそれを市民に知らせようと絵葉書に告発文を書いて、街中に置いて回るということをします。

それが285枚あったということです。
主張があり抵抗があるということです。戦前の日本人には、共産党等物言う人がいなくなれば、後の普通の国民はみんな黙ってしまったなかった。次々と出てくることはなかったことのですね。
そこが、欧州と違うのでしょうか。
これも公務員像か
『彼女の人生・・・』は福島県いわき市の公務員、3.11で家が流されて仮設住宅に父と二人ぐらいの女性が、週末、東京に出てデリヘル嬢をやっていると言う話。

安定した職業ということで公務員の設定だと思いますが、彼女とか彼女の同僚の仕事(被災者対応、広報)がちょっと出てきますが、虚しさとか疲れている感じしかなくて、自分の仕事は被災者、地域にとってどういう意味があるのか、があまり突き詰めて考えられていないように思う。
レ・ミゼラブル』は別途書きます。