追悼水木しげる展

8月初めは日程が立て込んでいたのですが、どうしても見たいと思って、大丸ミュウジアムの標記の展覧会に行きました。

水木しげるは鬼太郎や悪魔くんのシリーズから知って、それなりに本も収集しました。何も言わなくとも、勝手に子どもも見ています。
一見おどろおどろした絵に見えるのですが、魅力があるのでしょうね。
とにかく出すキャラクターがいいですね。

ネズミ男が最高でしょうが、目玉の親父を初めとする、砂かけ婆、子泣き爺、一反木綿、ぬり壁、ねこ娘などの鬼太郎一家。そして悪魔くんのメフイストのやさしさは水木しげるの投影のように思います。

この展覧会は、たくさんの資料を展示していて、見物客はみんな立ち止まってみているのから長い行列になっていました。それはいいのですが、私の不満は、主催者が朝日新聞になっているのですが、冒頭の挨拶で水木しげるの政治性を書かないことです。
彼はは戦争に対して(彼自身が片手を失っていますが)嫌悪を持っていたと思います。決して被害者だけではない絵を描いていると思います。
そして妖怪たちは、我欲も人間に対する悪意を持っていないものがほとんどです。
鬼太郎はきわめて優しい物語ばかりです。