西神ニュータウン9条の会HP2021年4月号

標記のHPが更新されていますので、紹介します。是非、下記のHPにアクセスしてください。

西神9条の会 (www.ne.jp)

内容を簡単に紹介します。

今月の投稿は6篇とちょっと少ないです。でも他では読めない内容ばかりです。

人気の「マリさんのパリ通信」は「ワクチン騒動」です。フランスでもコロナのワクチン接種が進んでいますが、大統領などの混乱した発言がありアストロゼネカのワクチンに副作用がでているようです。

夫婦別姓を考える」は政治的な争点になりそうな課題に触れています。NHKのEテレの番組の紹介から、別姓反対派、その代表的な亀井静香氏のおかしな論理を紹介しています。

今月の「神戸の舞台に立った俳優たち」は文化座の佐々木愛さんです。著者の米田さんは佐々木さんと同い年ということもあって、とても親しい関係です。彼女の母、鈴木光枝も含めて、文化座のを紹介しています。

弁護士の関さんの連載は「民法改正で保証契約が変わる その2」です。わかりやすい解説です。

「政治家と官僚」はあまりにもひどい国会、内閣、霞が関の現状を紹介しています。それは「わが身かわいい」しかない官僚、政治家が跋扈しているからです。

そして私は『花束のような恋をした』を紹介しています。恋愛映画が憲法と関係あるのと、私も思いましたが書いてしまいました。短い紹介ですが読んでください。

f:id:denden_560316:20210412225536p:plain

 

2021年3月のあれこれ

 3月の後半は忙しくなっていました。映画サークルの5月例会「はちどり」の担当ですから、3月末に第1稿、4月に出稿するために、文献を読み機関誌の原稿を書いていました。でもテーマがはっきりせずにグズグズしていて、それに月末には西神ニュータウン9条の会HPの投稿もあって、二つ並行して書いていました。

加えて年度末ということもあって予想以上に仕事が混んできて、心身ともに忙しいモードになってしまって、ちょっとばたばたです。にもかかわらず長浜、彦根の旅に出ました。

 そのために、3月に見た映画と本をブログに書き込みができなくなっていました。それ以外のあれこれも書けませんでした。映画と本は遅れながらもそれぞれ書きます。もう少しでできます。

それ以外をまとめて書くことにしました。なるべくコンパクトに紹介します。

312日はJR企画「牡蠣三昧」で日生、伊部。14日は神戸地図研究会「地形図・鳥観図・空中写真で見る中央区周辺」そして「米朝一門会」でその後にてふてふで懇親会(兼私の誕生日会)でした。32627日と長浜と彦根に行きました。

牡蛎三昧

 JR企画は毎年、利用しています。牡蛎を食べに行くのが多いです。去年は赤穂でしたから、今年は日生に行くことにしました。神戸からJRに乗って、姫路と赤穂で乗り換えて岡山県備前市日生町に来ました。料理旅館美晴です。

f:id:denden_560316:20210312105624j:plain

JR日生駅、田舎の駅です

f:id:denden_560316:20210312105714j:plain

駅から見たみなとの見える丘公園(正面の山)山裾のマンションの隣が「美晴」です。

f:id:denden_560316:20210312114938j:plain

鹿久居島に渡る斜張橋です

 オール牡蛎料理に加えて、焼き牡蠣食べ放題ですがそんなには食べられません。料理全体で牡蛎3040個ぐらいたべたかな。今年の牡蠣は大きくて美味しかったです。

f:id:denden_560316:20210312121602j:plain

f:id:denden_560316:20210312125755j:plain

f:id:denden_560316:20210312125805j:plain

焼き牡蠣食べ放題ですが

 それから備前焼の故郷、伊部まで足を延ばし、街をぶらりと歩いて喫茶店にコーヒーを飲み、駅前の備前焼ミュージアムを覗きました。

f:id:denden_560316:20210312145600j:plain

茅葺屋根の工房

f:id:denden_560316:20210312145541j:plain

街中を流れる不老川

f:id:denden_560316:20210312150756j:plain

ミュージアムの入り口の大甕

 JRですからお酒も飲めたしのんびりできました。でも人通りは少なかったです。

神戸地図研究会「地形図・鳥観図・空中写真で見る中央区周辺」

 14日、短時間ですがまちづくり会館の地下ギャラリーに行きました。辻信一さんのグループが神戸の旧市街地の地図を再生していました。パソコンで用途地域を着色して見事に仕上がっています。鳥瞰図も芸術レベルです。

f:id:denden_560316:20210411225447j:plain

f:id:denden_560316:20210411225514j:plain

1868年

f:id:denden_560316:20210411225701j:plain

1886年

f:id:denden_560316:20210411225733j:plain

1935

f:id:denden_560316:20210411225804j:plain

現代

米朝一門会

それから、神戸文化ホールへ向かいます。去年はコロナで流れて残念でしたが、今年は友人をさそって総勢7人で行きました。いつもの中ホールではなく大ホールで、大きな空間を取っての落語会です。

f:id:denden_560316:20210411230029j:plain

出演は慶治朗「みかん屋」鯛蔵「動物園」宗助(八十八)「釜猫」南光「寝床」ざこば「鉄砲勇助」、米團治「親子茶屋」でした。

初めて桂宗助さんを聞きました。米朝師匠の最後の直弟子で、なかなかの実力者です。「釜猫」も初めて聞きました。

f:id:denden_560316:20210411230101j:plain

今年「八十八」を襲名するそうです。八十八は米朝師匠の俳号で、小沢昭一永六輔小三治などでつくる東京やなぎ句会に行っていました。

ざこばさんは病気の後遺症があるようで、短めの話でした。その分、南光、米團治がたっぷりと聞かせてくれました。

喜楽館と比べるとちょっと値段は高いですが、いい企画です。上方四天王の系列である笑福亭一門会や春団治一門会、文枝一門そしてちょっと少ないが林家一門、春団治系の分家のである露の系も見てみたいですね。

長浜、彦根の旅

 326日、いつものように自宅から神戸西IC、山陽自動車(木見支線)三木JCT、山陽自動車道、神戸JCT、新名神高速道路、高槻JCT、名神高速道路、米原JCT、北陸自動車、小谷城ICまで、約3時間のドライブです。やはり京都周辺では混んでいましたが、ほぼ順調でした。

 道中はCDで枝雀(宿替え、こぶ弁慶)南光(恨み酒、皿屋敷吉朝(地獄八景、住吉駕篭、かぜうどん)の落語を楽しみました。

 ここに来て知りましたが浅井(あざい)小谷(おだに)と読むのだったのです。昼食をとってから「浅井歴史民俗資料館」「小谷城戦国資料館」「湖北野鳥センター」「長浜城歴史博物館」をみて、夕方の長浜市街地を歩きます。

f:id:denden_560316:20210326132336j:plain

 

f:id:denden_560316:20210326133809j:plain

浅井3姉妹

f:id:denden_560316:20210326140549j:plain

f:id:denden_560316:20210326143613j:plain

f:id:denden_560316:20210326144518j:plain

前の小山が虎御前山、織田勢の陣地が置かれた

f:id:denden_560316:20210326152327j:plain

野鳥センター

f:id:denden_560316:20210326154114j:plain

この辺りの動物

f:id:denden_560316:20210326153013j:plain

大鷲も飛来するそうです

f:id:denden_560316:20210326160623j:plain

長浜城博物館

f:id:denden_560316:20210326164453j:plain

遠くに伊吹山が見えます

f:id:denden_560316:20210326172111j:plain

f:id:denden_560316:20210326172125j:plain

駅前の大手門商店街

f:id:denden_560316:20210326172625j:plain

金曜日の午後5時前ですが人通りがない

 そして宿舎の双葉荘にはいりました。

 長浜で一番良かったのは野鳥センターです。望遠鏡を5~6台置いていて、琵琶湖にいる水鳥を見ることができました。

 翌日は、彦根城とその周辺、亥宮楽々園、彦根城博物館足軽屋敷跡を見て歩きました。彦根城とその庭園であるは見ごたえがありました。また足軽屋敷跡は最下級兵なのに大きな敷地なのに驚きました。 

f:id:denden_560316:20210327092041j:plain

彦根城

f:id:denden_560316:20210327092516j:plain

鐘の丸から天秤櫓にわたる橋

f:id:denden_560316:20210327093303j:plain

天秤櫓

f:id:denden_560316:20210327094948j:plain

天守

f:id:denden_560316:20210327103827j:plain

西の丸

f:id:denden_560316:20210327095521j:plain

見事な石垣です

f:id:denden_560316:20210327105431j:plain

楽々園の入り口

f:id:denden_560316:20210327105731j:plain

楽々園の建物

f:id:denden_560316:20210327110516j:plain

亥宮園の建物(ここで抹茶を飲んだ)と彦根城

f:id:denden_560316:20210327111149j:plain

f:id:denden_560316:20210327113353j:plain

彦根城博物館

f:id:denden_560316:20210327121919j:plain

復元図

f:id:denden_560316:20210327114603j:plain

井伊の赤備え

 

f:id:denden_560316:20210327115817j:plain

能舞台

f:id:denden_560316:20210327122508j:plain

内堀沿いの桜

f:id:denden_560316:20210327140816j:plain

f:id:denden_560316:20210327140735j:plain

足軽屋敷、奥行きもあります

 長浜、彦根を旅して、小谷城が全国屈指の山城であることと、浅井一族は長政の時代よりもその娘、3人姉妹(淀、初、江)が戦国の歴史に大きな影響を与えたことが分かりました。翌日の彦根の歴史博物館も含めてみて、湖北の辺りの中心的な地域が小谷(浅井)長浜(羽柴)彦根(井伊)と移っていったことがよくわかります。石田三成佐和山城も含めて、戦国時代や江戸時代の時の支配者はこのあたりの重要性を認識していました。

 井伊直弼江戸幕府、最後の大老になったのも地政学的な湖北の重要性を表しているように思いました。

 泊まった双葉荘に飾ってあった絵です。そして料理。

f:id:denden_560316:20210327085701j:plain

宿屋にあった絵

f:id:denden_560316:20210326185745j:plain

f:id:denden_560316:20210326185631j:plain

f:id:denden_560316:20210326192251j:plain

f:id:denden_560316:20210327090135j:plain

 

2021年3月に読んだ本その1

『文豪山怪奇譚/東正雄』『韓国 行き過ぎた資本主義―「無限競争社会」の苦悩/金敬哲』『アンソロジー隠す/アミの会(仮)』

とりあえずこの3本を書きました。

 アンソロジーが好きです。知らない作家の短編が読めるからで、知らない作家の長編はちょっと手が出にくいですが、アンソロジーに入っている短編は無理にでも読みます。ここで魅力を感じた人は次を読みます。でも今回は、そういう新しい人とは出会いませんでした。

『文豪山怪奇譚/東正雄』

火野葦平「千軒岳にて」田中貢太郎「山の怪」岡本綺堂「くろん坊」宮沢賢治「河原坊」本堂平四郎「虚空に嘲るもの 秋葉長光菊池寛百鬼夜行」村山槐多「鉄の童子平山蘆江鈴鹿峠の雨」泉鏡花「薬草取」太宰治「魚服記」中勘助「夢の日記から」柳田國男「山人外伝資料」編者解説(東雅夫

f:id:denden_560316:20210404234055j:plain

 文豪と言われる人達ですが、昔の文体はちょっと読みにくく、10頁以内、長くて30頁と短い作品ですが、時間ばかりを食いました。でも雰囲気はあります。

 私の好みを紹介すると「くろん坊」。これは、人間がくろん坊(黒人と言う意味ではなく、人間の仲間に入らない山の民)に「娘を嫁にやる」とだまして使役し、ついには殺してしまう話です。くろん坊の恨みが残り・・・、と言う話です。

「虚空に嘲るもの 秋葉長光」は名刀、長船を持って、嵐の中を山頂の神社に参った豪傑が途中で、何者かに腕をつかまれますが、刀で払って登り切り、帰りの朝日の中で見ると、岩を切り取っていた、という話です。ともに短いものですが、哀れさを感じました。

 柳田國男のエッセイも怪奇譚に入れられています。それは書き出しで、山に住む山の民を、里に住むものとは違う先住族としてみるところから、一連の小説と同じ怪奇的レベルになっているからでしょうか。山の民は麓に降りることなく、山から山と山脈の中を行き来して、日本列島の自由に移動していると書いています。

『韓国 行き過ぎた資本主義―「無限競争社会」の苦悩/金敬哲』

①「過酷な受験競争と大峙洞キッズ」②「厳しさ増す若者就職事情」③「職場でも家庭でも崖っぷちの中年世代」④「いくつになっても引退できない老人たち」⑤「分断を深める韓国社会」

    「政府の過剰に新自由主義的な政策により、すべての世代が競争に駆り立てられている「超格差社会」韓国。その現状を徹底ルポ!」「一握りの勝ち組とその他に分断された超格差社会」という宣伝文句がありました。

 韓国は特殊合計出生率1を切る状況で、これだけでどれほど生き辛い、希望の持てない社会であるかが推察できます。

 若者が結婚できない、結婚しても子どもを産む余裕もなく、子どもの未来が明るいものではない「いくら努力しても階層の上昇が難しい社会」そんな思いを持っています。それをすべての世代について紹介していました。大変です。

①は子ども時代、②は大学生の就職事情、③現在の社会を支えている4050代、④老人世代です。

 その直接のきっかけは1997年の通貨危機、映画『国家が破産する日』であったように、IMFに融資を頼んで、その条件として新自由主義政策を受け入れたことです。そして皮肉なことに、初めての進歩派政権、金大中大統領の時代にその実際の政策を実行します。

 過酷な規制緩和と緊縮経済によって、借金は3年半ほどで返したといいます。それが今に至っているということです。

 皆保険皆年金制度が整ったのは1999年ですから、制度全体の維持も大変な状況です。このような社会をどう変えていくのか、韓国国民の知恵と力を見てみたいと思います。

『アンソロジー隠す/アミの会(仮)』

大崎梢「バースデーブーケをあなたに」加納朋子「少年少女秘密基地」近藤史恵甘い生活篠田真由美「心残り」柴田よしき「理由」永嶋恵美「自宅警備員の憂鬱」新津きよみ「骨になるまで」福田和代「撫桜亭奇譚」松尾由美「誰にも言えない」松村比呂美「水彩画」光原百合「アリババと四十の死体 & まだ折れてない剣」女性作家ばかり11篇です。

f:id:denden_560316:20210404234122j:plain

 知っているのは柴田よしきだけでした。はっきりと言えば、この本では「次も読んでみよう」と思う魅力的な作家を見つけることは出来ませんでした。良かったといえるのは柴田よしきだけですね。

 短編であるからか、ここに書いている作家の特性か、テーマや舞台設定が日常的で身近なことばかりです。わずかに「アリババ・・・」が千夜一夜物語の一つを賢い女奴隷をミステリー風の裏話に仕立てています。

 女性が主人公ですが、みんなちょっと意地が悪いか、ユニークな性格です。私が気になり憧れる、あるいは可愛いと思うような人は描かれていません。

 

 

2021年2月に見た映画その2

2月の後半に見た『あなたの名前が呼べたなら』『秘密への招待状』『花束みたいな恋をした』の3本を書きます。

『あなたの名前が呼べたなら』

 映画サークルの2月例会でした。以前に劇場で見て、今回の担当であり試写で見て、例会日にも見ました。「良くできた映画」と言う感想ですが、例会のちぎりアンケートで「良くなかった」という評価が一つ入っていました。意見は書かれていません。

 この映画は、夫が死亡したために田舎から出て金持ちの家のメイドとして働きだした、若い寡婦ラトナが、新婚早々、妻の浮気で別れた米国帰りの男アシュビンと、身分の差を越えて、お互いに思いを通じ合わせる、プラトニック・ラブであり、ラトナの自立の映画です。インドにある男女差別、身分差別、経済格差等が背景に描かれています。とてもやさしい映画でした。

 何が「良くない」と思ったのかと気になります。考えを巡らすと、この映画はインドの深い恥部を描いていない、ことに気が付きます。極端な貧困、根深い身分差別、暴力的な宗教差別、不衛生なスラム街が出てきません。そして政治的な批判もありません。

この映画の監督ロヘナ・ゲラは米国の名門大学で学び、映画作家であると同時に平和運動自然保護団体にも加わっているようです。男女の違いはあるもののアシュビンと同じような西欧的な民主主義の価値観を持っているように思います。そこから女性の自立という観点で、経済発展と近代化をめざす、インド社会の問題をとらえたと思います。

 ですからインド特有のどろどろしたものを避けて、経済格差と男女差別を浮き上がらせるように単純化したと思いました。

『秘密への招待状』

 原作があり、原題と同じく「結婚式の後で」といいます。

 インドで孤児院を経営している女性のところに、米国の大企業を経営する女性から「寄付するから来てくれ」という連絡が入ります。そしてニューヨークで、彼女の娘の結婚式に出席します。そこから、この映画の人間関係などの種明かしが始まります。

 ちょっと気色悪い映画と感じました。こんな言い方をすれば反発があるかもしれませんが「大金持ちがインドの孤児院に2000万ドルを寄付する話に、尾ひれを付けただけ」みたいです。

 子どもが出来た時に、育てられないからと、男と別れ子どもを養子に出した女。女と別れた後で子どもを取り返して自分で育てた男。その男と再婚して継母となって娘を育てた女、彼女は広告メディア会社を立ち上げて大成功。母親は死んだと聞かされて育った娘。彼らが一堂にそろったのは、この娘の結婚式でした。

 のちに、その関係がわかるのですが、みんなそれなりに成功していて「よかったね」です。ところが経営者として成功した女性の余命がなく、会社を処分してインドの孤児院に寄付をするのです。

誰でも死にます。それはちょっと不幸ですが、その程度です。それを、起業で大成功した一家が不幸な人生で何か悲しそうな雰囲気を出す映画でした。

『花束みたいな恋をした』

 脚本の坂元裕二はテレビドラマ『それでも、生きてゆく』から気にかけていましたし、その上、この映画で山音麦(菅田将暉)の書くイラストに、映画サークルの表紙を書いていただいている朝野ペコさんのものがつかわれている、そんな理由で、普段はあまり見ない甘い恋愛映画を見に行きました。

f:id:denden_560316:20210317233954j:plain

 深く愛し合った若い男と女が、5年ほど一緒に暮らし、そして心が離れて、別れるという映画でした。

 盛者必滅会者定離と言う言葉を思い起こします。時の流れは残酷で、人の心は変わっていくし、この映画でいえば、女はそう変わらないが、男の生き方が学生時代と、働きだしてからは大きく変わっていく、と描きます。そして二人の心は離れていったが、恋愛感情が無くなっても男、麦は「結婚しよう」といい、女、絹(有村架純)は別れを選び、同棲を終えていきました。

 でもそれは男が変わり、女が変わらないということではなく、この場合の二人がそうだ、と言うだけです。

 二人がまだ知り合っていない段階で、同じような感性の持ち主であると見せます。そして知り合い、本、雑誌、ゲーム、映画、芝居、音楽、展覧会、写真等の好みが一致していることで、二人はとても満足して、恋愛関係におちます。

この時「好きなものが共通よりも嫌いなものが共通する方が長続きする」という立川談四楼師匠の言葉を思い起こしました。

f:id:denden_560316:20210317234037j:plain

 上手な映画ですが、気になったことを書いておきます。

 独身男、麦の異様にきれいなアパートの部屋、新聞も週刊誌、月刊誌もとっていない、テレビも見ない、エロ本エロDVDもない生活環境です。芸術家肌とは思えませんが、大学を卒業した時は、彼はイラストレーターを志望していました。

 二人は現実に対応して、就職します。でも女、絹はやりたいことをめざして仕事を変わります。しかし男、麦は「仕事は遊びじゃない」と我慢して働くことを選びます。その彼の会社は通販業界です。荷物を配送していた同僚が「労働者ではない、誰にでもできる仕事はしたくない」といって、荷物を放り投げて、退職したエピソードを挿入していました。

 これが男と女の違いということではないです。逆の場合もありますから。昔のパターンはどちらかが我慢して、一緒に暮らす幸せを選ぶことが多いのかな、と思いました。

 

2021年2月に読んだ本

『ほめる力/立川談四楼』『世界2月号』『林家たい平 特選まくら集/林家たい平』『神の城/本城雅人』読了したのはわずか4冊でした。2月はついつい惹かれて落語家の本2冊を読んでいます。

このほかに中途半端に止まった本が34冊ありました。それはまた読了した時に書きます。

紹介する本が少ないので、分けずに書きましたが、けっこう長くなって、そして遅くなりました。

『ほめる力/立川談四楼

 談四楼はFBで率直な政権批判を言っているので、どんな人かと思い読みました。普通の常識人です。談志の弟子とは思えません。この人、毎日新聞の人生相談も担当しています。

f:id:denden_560316:20210313234822j:plain

 本には「人に認められる極意教えます」という副題がつく、エッセイ集です。3章建てで「ホメ方・ノセ方の技術」31篇「世渡り上手となるために」51篇「私も叱られてばかりでした」14篇ですから、どれも23頁の短いものです。

 落語家ですが極めて常識的なことを言っています。ちょっと気になった言葉を紹介します。

「談志は面と向かって真剣に褒める」「人は共感、感心してくれる人が好き、多少大げさだっていい」「好きなものが共通している相手より、キライなものが共通している相手の方が実は長続きする」「囃されたら踊れ」「新聞を侮るなかれ、一紙熟読せよ」「匿名性に隠れている奴は絶対に信用しない」

そして談志に命令された「2時間の映画を15分に圧縮し」話をする、これはとても有意義な作業です。談志は送られてきた試写会に弟子を行かせて、弟子からこのようにして映画を聞き、そしてあたかも自分が見たように語ることがあるそうです。しかもそれが見事で映画よりも面白い、と談四楼は評価します。まさにイリュージョンです。

『世界2月号』

知らないことが多く書かれているので、ついつい紹介が長くなります。でも要約した紹介ではなく、感想的要素が多くなっています。

【特集①「大絶滅の時代」②「阿波根昌鴻 態度としての非戦」】

①地球上で生命が生まれて40億年近い、その間5度、生物絶滅の時代があったらしい。直近は6550万年前。火山の大爆破や、隕石が降り注いだ時代等で、大きく地球環境が変わったためです。そして現在が6度目で、しかも過去最大の大絶滅が、我々人類の手で引き起こされていると書かれてありました。

 その通りなのだろうと思います。

②阿波根昌鴻さんを初めて知りました。沖縄戦で子どもや家族を亡くし、自らは九死に一生を得て、戦後は故郷の伊江島で農業しながら、米軍の土地接収反対、反基地闘争など、平和を願う戦いを貫いた人です。

【脳力のレッスン特別編/寺島実郎】「バイデンの米国と正対する日本外交の構想力」

 今回の米国大統領選挙の特徴を知りたくて新聞、雑誌、インターネットの論考で探してみたのですが、この記事は答えを出してくれました。寺島さんの話がわかりやすいと思います。

 米国が「分断されている」というのが大方の見方です。民主党支持と共和党支持が「話もできない」という状態だと新聞の論評を読みました。世論調査でも両党支持者の重要と考える政策課題そのものが大きく違います。民主党支持者はコロナ対策が最重要課題と考えているが、そう考える共和党支持者はわずか4%です。まるで住んでいる世界が違うようです。

分断に加えトランプに多くの支持(前回63百万→74百万)が集まったのが、私にとって驚きでした。トランプの差別主義、フェイクを米国民は嫌がっていません。白人でプロテスタント72%がトランプに投票しています。

 バイデンの最大の勝因は投票率60%から67%に上がったことです。そして女性や黒人の多数が彼を支持しています。 

片山善博の『日本を診る』】「国の新型コロナ対策がうまく進まない背景を見る」

 見事なくらいに、現在の政権の基本姿勢を指摘しています。

 「国民に注意を呼びかけるばかりで、国として感染拡大防止につながる施策は何もない」とバッサリ。それは、これまでの施策の点検をして「その反省や教訓を今後の施策に生かそうという姿勢が見られない」からで、「ご本人が聞く耳を持たないのか」「担当官庁や現場の意見を聴いて、じっくり検討しましょう」という声が周囲から出ないからだろうと、言いました。

 安倍、菅政権を通じて高級官僚もふくめた内閣、政権中枢を忖度し従属する組織に縛り上げたということです。

 神戸市政もそんな感じがします。コロナ対策では、医療の限界を強調し、医学と医療従事者の努力を評価しながら、個人の行動の規制と自粛を求めています。しかし公衆衛生、医療体制の改善、充実については見事に言及しません。

無人島ではない、故郷だ】「馬毛島を、知っていますか/八板俊輔(西之表市長)」

 鹿児島県西之表馬毛島のことです。1月の市長選挙で再選されたのは、馬毛島を軍事基地にすることに反対する八板市長でした。155票という僅差ですが、市民は自衛隊、米軍の基地にすることに反対しました。

 国の安全保障を地方自治よりも上に置く意見もありますが、特定の場所での基地建設が安全保障と直結するのでしょうか。地政学宇宙戦争の時代にも有効なのか、疑問です。それよりも安全保障は外交が第一であり、国民全体での周辺諸国との友好関係を築くことでしょう。

林家たい平 特選まくら集/林家たい平

 横浜にぎわい座での独演会、その他の高座で演じたまくら集30本です。12月に読んだ「快笑まくら集」がよかったので、その続編も読みました。

 言葉を職業としていますから、その使い方に敏感で、おそらく実話をもとに面白く仕立てている感じのまくらです。

 30本の内10本が本編の落語が何かを隠しているのですが、わかったのは名前について話をした時の「寿限無」だけでした。便利になった世の中の代償みたいなことを話したときは「宿屋の富」(これは上方では「高津の富」)でした。これは主人公が田舎の大金持ちであるというホラ(見渡す限りの屋敷、迷子が出る、主人の世話に30人に奉公人、泥棒が入って千両箱が83箱しか盗まれなかった等)につながるのかな。

 「『飛ぶ鳥を落とす勢い』の雨」とは言い得て妙ですが、若者が言っていたそうです。同様に言葉をよく知らないのが、弟子の林家あずみ(さんまの「恋のから騒ぎ」に出ていた人らしい)で、上下関係が厳しい落語界で彼女の思考回路を異色のようです。美人で性格がかわいらしいから持っている感じです。実際に見てみたいと思います。

 尖閣諸島問題で、横浜港で釣りをしている中国人を引き合いに「中国人が魚を取っている」いう笑いは、いい感覚です。笑点大喜利では政治批判は円楽が引き受けていますが、たい平もできると思いました。

『紙の城/本城雅人』

IT企業が全国紙、東洋新聞を乗っ取り、買収を仕掛ける話で、IT側の乗っ取る作戦と、それに抵抗する新聞社、新聞記者の闘いです。

f:id:denden_560316:20210313234853j:plain

両者が対抗して闘うみたいな感じですが、それよりも、それぞれの立場で新聞の現状の欠点、課題、そして近未来の新聞、メディアの可能性、役割について書いているのが良いです。

例えば、日本の特徴である宅配制度の是非、消費税の軽減税率や様々な規制で新聞業界が保護されていることへの批判があります。

でもどれほど実現性などがあるのか疑問です。駄目なところは、ジャーナリズムの「国民の知る権利」「権力の監視」としての役割については、現状に対する批判があまりないし、本来あるべき姿に言及しないところです。

日本のジャーナリズムの大きな問題である「記者クラブ」制度については、突っ込んでいません。

IT企業側は新聞経営について、合理化と儲かるスタイル、さらに全国紙を利用した多角的な事業展開などは示すだけで「社会の公器」を否定していますし、それは市場原理を完遂するためには邪魔であるかのようです。

株の買い占めなどはIT側が圧倒的に有利で、新聞記者の抵抗は、IT企業の最高責任者の個人的な欠陥(結果的にインサイダー取引で逮捕されるが、浮気や過去の不祥事)などを暴露して、「社会の公器」に相応しくない、と言う世論を喚起しようとします。

日刊新聞法を梃子にしようと考えます。その法律は新聞社「事業に関係ある者しか株を持つことができない」で守られていることを知りました。

この小説全体として、それほど深い社会性を持っているわけではないですが、新聞について問題提起をしていました。

 

福山、鞆の浦の旅 2021年2月26日27日

 269時過ぎに神戸を出て、福山市街に着いたのは12時前です。自動車専用道路(玉津IC、第2神明、加古川・姫路・太子BP、山陽自動車道姫路西IC、山陽自動車道、福山東IC)を通って約2時間半程度の適度なドライブでした。その間、落語のCD(枝雀、志ん朝、円生、金馬他)を聞いていました。

「平和人権資料館」「文学館」を見てから昼食、回転寿しの定食を食べ、午後から「県立歴史博物館」と「しぶや美術館」を見ました。これらの施設は、すべて福山駅北側の福山城址の周辺にあります。しかも駐車料金は、歴史博物館は、時間制限はあったものの、すべて無料でした。

 それから一路、鞆の浦へ約30分程度で、宿泊するホテル鴎風館につきました。

 「平和人権資料館」は鉄筋コンクリート2階建ての立派なもので、福山空襲と部落差別に関する展示をしています。

f:id:denden_560316:20210226122141j:plain

 福山には88日に大きな空襲がありました。B2991機が襲来して314ha市街地の8割が焼失し、死者355人、被災人口47,326人(当時人口の81%)という被害がありました。福山には海軍航空隊の基地があり、火薬工場や航空機関連工場もあり、米軍はそれらを標的にしながらも無差別爆撃を敢行しました。

f:id:denden_560316:20210226122435j:plain

ホールの真ん中にある母子の像

f:id:denden_560316:20210226122734j:plain

f:id:denden_560316:20210226124716j:plain

水平社の旗

 隣に「文学館」があり、こちらも立派な建物でした。常設展示は福山出身の作家、井伏鱒二です。特別展示は「葛原しげる」でした。童謡作詞家で教育者です。

 「ギンギンギラギラ夕日が沈む、日が沈む、まっかっかっか空の雲・・・」の「夕日」を作りました。でもまじめな人だから面白いことはありません。

f:id:denden_560316:20210226133715j:plain

文学館

 「県立歴史博物館」も立派な建物でした。しかし中身はいまいちです。草戸千軒ミュージアムという愛称だそうですが、芦田川の河口付近に沈んでいた鎌倉、室町時代に反映した港町、草戸千軒の遺跡が中心の展示です。

f:id:denden_560316:20210226143256j:plain

 備後の国全体の歴史と民俗を展示していてほしかったですね。

f:id:denden_560316:20210226151221j:plain

草戸千軒の復元模型

 城址から少し離れて「しぶや美術館」がありました。福山の不動産業グループの創始者、渋谷昇さんのコレクションをもとに作られた、彼の大きな日本家屋を改修した建物で、公益財団法人の設立運営です。

f:id:denden_560316:20210226154133j:plain

しぶや美術館

 土井政治さんの色鉛筆画の展示があり、和室には家雛人形が飾ってありました。

f:id:denden_560316:20210226153316j:plain

f:id:denden_560316:20210226153036j:plain

 宿泊した鴎風館は鞆の浦の東入り口にあたる場所にありました。東向きの部屋で大きな窓で、仙酔島を正面に見ています。

 翌27日の午前中は街歩きをしました。鞆港周辺は古い家屋が多く道も狭いところですが、そこへ入るまでは、無電柱化した大きな道路を作っています。

f:id:denden_560316:20210227085303j:plain

福山から入る道路

 町中は車が何とかかわせるかなという道路が何本か通り、あとは細い路地です。狭い範囲にたくさんの宗派のお寺があります。瀬戸内海の中間にあって栄えた港町だったことがわかります。

 圓福寺(大可島城址)、鞆の浦歴史民俗資料館(城址)、いろは丸展示館、保命酒鞆酒造と見て歩きました。

 「いろは丸展示館」でこの事故を初めて知りました。幕末、鞆の浦の沖合で、坂本龍馬海援隊が借り上げていたいろは丸と紀州藩の船が衝突していろは丸が沈むという海難事故です。鞆の浦住民の有志が、町おこしの一つとして、いろは丸の残骸を調査し、引き上げた遺物を展示しています。

f:id:denden_560316:20210227102239j:plain

坂本竜馬の人形

 「歴史民俗資料館」は鞆城址の跡地にある立派な建物ですが、もう少し鞆の浦の全体の歴史(古代~現代)と瀬戸内の海上輸送の中心地であった地理的要因などを絡めた展示が欲しいと思いました。

f:id:denden_560316:20210227093056j:plain

入り口にあった御殿飾り

f:id:denden_560316:20210227094703j:plain

鞆港

 保命酒は、鞆の浦の名産で、生薬を溶け込ませたお酒です。健康にいいということで買って帰りました。

 午後は岡山県笠岡市へ向かいました。福山のもう一つの顔であるJFEスチールの巨大工場群を抜けて、笠岡ベイファーム道の駅で昼食を食べて、カブトガニ博物館、笠岡市立竹喬美術館に行きました。

 帰りは3時ぐらいに出て、岡山、姫路ぐらいまで順調に来ましたが、高砂あたりで事故車両があり大渋滞で、家に帰りついたのは結局7時前になりました。

 カブトガニ博物館」はなかなか面白い展示でした。カブトガニの生態が中心ですが、古生代からのざっとした生物の変化を映像で見せてくれました。そしてカブトガニの生育も画像が丁寧に作られています。でももう少し大きくしてほしいものです。

f:id:denden_560316:20210227135816j:plain

カブトガニ、クモやサソリに近いそうです。

 「市立竹喬美術館」は、笠岡出身の日本画家、小野竹喬を中心に展示してあります。この日は特別展示で「瀬戸内の日本画家たち」がありました。小野竹喬を初めて知りました。

f:id:denden_560316:20210227152144j:plain

笠岡市立竹喬美術館

 広い立派な建物の美術館でしたが、中身がちょっと乏しい感じです。いちば印象に残ったのは橋本関雪の玄猿の絵でした。

     今回は一泊二日の短い旅で、資料館博物館等を8館ほど回りました。いずれも立派な建物でしたが、中身ももっと深みのあるものにしてほしいです。もしかしたら学芸員が十分に配置されていないのではないかと思いました。

食事の写真を載せておきます。

f:id:denden_560316:20210226183324j:plain

f:id:denden_560316:20210226184651j:plain

f:id:denden_560316:20210226185245j:plain

f:id:denden_560316:20210226191105j:plain

峠下牛(たおしたぎゅう)

これは竹原のブランド牛でメス牛の肉です。柔らかくておいしい。

f:id:denden_560316:20210227073604j:plain

朝食です。

 

西神ニュータウン9条の会HP2021年3月号

標記のHPが更新されましたので紹介します。ぜひご覧ください。

西神9条の会 (www.ne.jp)

少しだけ、中身も書いておきます。今月は9編のエッセイと1つの写真です。

9条の会HPですが、書かれている内容は、平和や政治の問題だけではなくかなり多彩です。気軽に読めるものが多いですよ。しかも今月は少し編集にも変化がありました。

先月あった総会の議論を、さっそく反映していただいています。

「マリさんのパリ通信」は25回目です。異国の日常がリアルにわかるので人気があるようです。 今回がコロナ禍の大学生救済でした。

冤罪の再審の問題や、コロナの現状分析などはカタイ話題ですが、松本孑孑さんという訪露の俳人の紹介があり、名女優・太地喜和子さんとタイムリーな「分極社会アメリカ」の本の紹介、私は映画『すばらしき世界』を書いています。そしていつもの弁護士さんによる法制度の話です。

f:id:denden_560316:20210305101023j:plain

最も9条らしい伊東さんの「中国・北朝鮮・韓国と私たち」は14回で、今回が終わりということです。HPでは遡ってすべてが読めますから、まとめて読むことができます。私は伊東さんの意見に共感しています。

それから写真のコーナーができました。「西神の野鳥」です。今月は西神中央公園にいたカワセミです。Googleなどで「西神 野鳥」で検索するとこのHPが出てきます。このHPを訪れる人が増えるの良いですね。