ちょっとイラっと

先ほど、NHKの『ジブリ、創造の秘密』を見ていました。『借り暮らしのアリエッティイ』のメイキングビデオです。主演は監督の米林さんと師匠の宮崎駿さんで、ちょこちょこと鈴木敏夫プロデューサが出ています。
映画が作られる過程ですから、もちろんやらせです。最初からとられることを承知の上で、米林さんも宮崎さんも出演しています。それとジブリのもう一枚の看板、高畑勲さんが出てこないので、そういう「ドキュメンタリー」であることがはっきりしています。
だからこれは、映画の宣伝です。いわゆるパブリシティです。NHKが特定の映画を宣伝するわけにいきませんから。ジブリという最高のアニメ工房、宮崎駿という世界最高のアニメ作家を報道するのです。それは映画ジャーナリズムとして重要な役割です。
だから私はイラッとくるのです。うそつけ。
そんなことでいちいち反応していたら身が持たないのですが、今日はそれを一言言っておきたかったということです。
でもジブリは立派です。製作に関わる人々を正社員として雇っていると高畑さんに聞きました。
日本のアニメは世界に誇る芸術、文化産業ですが、かなりの部分(というか大部分)を海外の安い労働力に頼っているいいます。若いアニメーターは暮らしていけないのです。それをジブリは抱えているのですから、製作費は非常に高いものになっているでしょう。宮崎駿高畑勲が作ればそこそこの興行成績はあげられますが、大もうけということではないようです。でも彼らの活躍があるから、日本アニメの水準が維持できていると思います。
だから新人監督の映画は失敗できないということです。この『借り暮らし』かなり営業面で努力しています。新聞やテレビでジブリは露出過多であるようです。
それはそうと映画は見てないといけないから、暇ができたら『借り暮らし』は見ます。ここに感想を書きます。