神戸新聞1面100823

どうしても分からないことがある。新聞の公務員バッシングに対する異常な執着と、その見当はずれの報道姿勢だ。この記事もそうだ。
公益法人など役員ポスト 天下り指定席1528」と大きな見出しで、えらそうに書いているが、総務省の発表をそのまま載せたものだ。新聞は本当に『天下り』を悪であってなくさなければならない、と思っているのだろうか。
 そうではないことはすぐ分かる。発表記事のそのまま一面に載せていること、総務省や政府の方針を、「原則禁止の方針」と信用するように無批判に書いている。しかも「税金の無駄使いの温床とされている」と伝聞を無責任に載せている。
 自主的にどんな仕事をしているのか調べている気配はない。しかも「天下り」の最も大きな弊害のある、高級官僚の地方自治体の天下りにはまったく触れない。
 信じられないことだが、現在の日本の民主主義の根幹を支える地方自治への国家支配である高級官僚の天下りについて、本格的に批判する記事には、最近ほとんど見たことがない。
 公務員改革を多くの政党が重要課題といっているが、この地方自治体の国家支配に言及するものはない。新聞などは政党や政府が、まったく触れようとしない、この問題を重要だと感じていない。まるで統制令がしかれているように感じる。