5月例会『明りを灯す人』+伊藤千尋講演


 18日19日と市民映画劇場5月例会でした。今月は市民映画劇場40周年になります。1972年5月『大地は揺れる』(ルキノ・ヴィスコンティ監督)を第1回として、震災の年1995年1月〜4月を中止しただけで、延々と続けてきました。
 市民映画劇場は世界中の映画を上映してきたといえます。ヨーロッパ各地はもちろんアジア、アフリカ、ラテンアメリカの映画も積極的に上映してきました。もちろん見知らぬ国の映画なら何でも良いというわけではありません。そこそこの水準、というよりもけっこう国際映画祭で評価されている、小さな国の映画があります。それを捜してきて上映してきました。
 もちろん、ほとんど宣伝されていませんから、たくさんの人が見に来てくれるというものではないですが、そんなときに会員が頼りになります。知らなくても市民映画劇場の映画は面白いと信用していただいています。
 そしてそのことを意識して、今月『明りを灯す人』を上映しました。これはキルギスの映画です。神戸で短期間上映されたのですが、私は、会員のみなさんに見てもらいたい、もっと多くの人に見てもらいたいと思って、推薦しました。機関誌の紹介も私が書いています。
 この日は、東京都庁労働組合の会議があって、土曜日の昼過ぎに帰ってきました。

 伊藤さんの「あなたも明りが灯せる」という講演を聞きました。自然エネルギー問題に焦点を当てて、世界と日本の特徴的に動きです。伊藤さんは新聞記者らしく、現地に足を運んで取材をしてきたお話ですから、その辺の評論家や学者が勉強した納まりの良い話と一味違います。


 ドイツやフランス、オーストリアといった国の原発の問題、フィリピンの原発と米軍基地、アイスランドコスタリカという具合に話はどんどん進んでいきますが、日本では高知県梼原町祝島の紹介がありました。梼原町は平和、民主主義、自然エネルギーを一体として取り組んで、この10年で町を変えたそうです。祝島は年寄りが多い町ですが、その年寄りが非常に元気な町だそうです。私も一度行ってみようかな。
 夜には、らくらくで交流会を持っていただきました。

 この映画、見るのは3回目ですが、率直な感想は、ラストがちょっとわかりにくいかな、と思いました。でもキルギスですから、何から何までわかるというものでもないでしょう。でも感じのいい映画というのは、伝わったでしょう。
 例会学習会で聞いたことは、とても役に立ちます。イスラムでありながら、中東諸国のような原理主義ではなく女の人が被り物をせず、社会的位置が高いことや、「社会主義」を放棄して、売春が復活していることや貧富の差が広がっていること、あの国の未来に色々なことがあることを示唆しています。