『ライク・サムワン・イン・ラブ』『おじいさんと草原の小学校』

『おじいさん・・・』は10月例会です。現代のケニアを舞台にした素晴らしい映画で、私は好きです。残念なのは英国人のスタッフによって作られたという点です。でも英国の不利な点、非人道的なところもも率直に描いています。
ケニア政府が小学校の授業料を無料にして誰でもが小学校に来なさいといったときに、80歳を超えた老人マルゲが読み書きを教えてほしいとやってきます。(実際は制服とか教材とかのお金は必要)

ケニアは貧しい国で、子ども達にも十分に手が回らないので、老人の世話をするのを、みんなは断ろうとします。しかしマルゲの熱心な姿に心打たれた校長ジェーンは、多くの反対に押し切って、彼の入学を許可し、彼の話を聞くにつれて、応援する立場に変わっていきます。

マルゲはケニア独立戦争を戦ったマウマウ団の一員であり、彼自身が拷問と虐待を受けただけではなく、彼の妻も子供も英国兵とその手先となったケニア人によって殺されていました。
この映画では、それが回想となって幾度も出てきます。しかしインターネットで画像検索を掛けても、マウマウ団弾圧の映像は出てきません。映画では繰り返し繰り返し、拷問と妻と子どもの虐殺が出てきますが、インターネットでは見事に消されています。
そういう、日本の現実はありますが、この映画が強烈に主張する教育こそが未来を拓くには、共感します。文字を読み書きする能力は、人間を人間らしくすると思います。
それに加えて、私はアフリカに関する知識をほとんど持っていませんから、この映画と例会学習会で多くを教えてもらいました。
なによりも2013年にマウマウ団の記録が公開されるということです。マウマウ団長は殺されますが自分たちの活動記録を残させていました。
マウマウ団が弾圧されて独立前に潰されていますが、この記録はケニアの博物館に保存されていて、それが2013年に公開されるのです。
それは英国とケニアにとって大きな影響を与えると思います。
私たちはそういうことを知る必要があると思います。
ライク・サムワン・イン・ラブ』はいい映画だと思います。イラクの巨匠アッバス・キアロミタスですから。そうでしょうが、でももしかしたら、日常的なだらだらした時空間を舞台にて表現していただけなのかもしれません。


東京の老人と少女が風俗を通じて知り合うということです。これは嘘味噌の部分があります。84歳になって孫より若い子、もしかしたらひ孫と同じ布団に寝るのです。