市民映画劇場500回

神戸映画サークル協議会の市民映画劇場が12月例会で500回となりました。そしてフィルムでの上映の最後です。記念するべき例会でした。
第1回は1972年『大地は揺れる』というルキノ・ビスコンティの映画です。私は神戸に居ませんし、まだ映画に興味を持っていませんでした。
記念の映画は『モーターサイクル・ダイヤリーズ』という若き日のチェ・ゲバラを描いた映画です。
彼が年上の友人と二人で、オートバイに乗って南米大陸を縦断する、という実話に基づく映画です。まだ革命の戦士に目覚める前ですが、誠実で率直な若者であったエルネスト・ゲバラの姿があります。
この旅で彼は南米の人々の姿を知り、彼自身、どう生きるべきなのかを考えました。

記念の例会で、伊藤千尋さんに来ていただいて、ゲバラにかかわりながら、現代の日本を語り私たちに勇気を与える講演をお願いしました。
いつものように元気で、明快なお話でした。
ゲバラの紹介、キューバ革命ラテンアメリカの人々、そして現代日本の批判と、厳しいけれども希望を語っていただきました。
その後、懇親会では、私たちの質問に答えながら、もう少し突っ込んだ話、例えば朝日新聞社の様子等も話題に上がりました。


今、現実に米国とキューバの国交復活が浮上してきました。その解説を色々なところで読みますが、伊藤さんとの話で焦点としてあった、中南米全体の変化について言及しているものはないと思います。
それは、キューバ革命が成功した時代は中南米は「米国の裏庭」でしたが、今は「反米大陸」とも言う政治状況です。
33あるほとんどの国が、経済的には米国系多国籍企業に支配され、政治も軍事独裁的であってものが、国民の側に重点を移す左派、中道左派が圧倒的多数になっています。
それが米国、オバマを動かす力になっていると言うことです。