1月の映画

『ダンシング・ベートーヴェン』『プラハモーツアルト 誘惑のマスカラード』『否定と肯定』『レディ・ガイ』『立ち去った女』『スター・ウォーズ最後のジェダイ』『ラスト・タンゴ』『嘘を愛する女』『猿の惑星 聖戦記』『セブン・シスターズ』『祈りの幕が下りる時』11本です。
『ダンシング・ベートーヴェン』と『プラハモーツアルト』は3日に見ました。対になっているかなと思いましたが、全然タイプの違う映画でした。『ベートーヴェン』はバレエ団のドキュメンタリーで、踊りは迫力あって、男女とも一人一人もとてもきれいでした。

モーツアルト』は劇映画で、プラハにやってきたモーツアルトのドタバタ的な映画ですね。評価はマアマアといったところでしょう。
市民映画劇場の『ラスト・タンゴ』は、タンゴ・ダンスの伝説のコンビ、マリアとフアンの記録映像、それと再現ドラマ風にした現役の男女ダンサーによる現在の映像ともによかったです。

でも、意外に良かったのは、マリアとフアンコンビの愛憎がインタビューを通じて出てくることです。
二人は、一度は結婚するのですが、すぐに別れます。しかしダンスのコンビは半世紀続けたのです。その間のさまざまな思いが吐き出されます。華麗で情熱的なタンゴを踊りながら、個々の内に秘めたものは複雑なものがあります。
否定と肯定』は「西神ニュータウン9条の会」HP2月号に書きましたので割愛します。歴史改竄者をあげつらう面白い映画ですが、彼らの恐ろしさも描いています。彼らは厚顔無恥です。
『立ち去った女』は4時間近い映画ですが、その長さを感じさせません。といっても派手なアクションやスリリングな展開があるわけではないのです。

主演は中高齢者の地味な役者で、彼らがぼそぼそとしゃべっているのですが、奇妙なほど引き付けられました。
フィリピンの映画です。罠にはめられて殺人罪を着せられた女教師が、30年を経て出所し、その復讐をしようとするのが縦糸で、彼女の周りに集まる奇妙な人間関係が横糸です。貧乏人と障がい者、同性愛者などが出てきますが、不思議なほど普通なのです。
祈りの幕が下りる時』は東野圭吾原作、阿部寛主演の「新参者シリーズ」完結編でした。

よく出来た映画だと思います。オーソドックスなミステリー映画でした。
主人公、加賀恭一郎の謎が明らかにされるのですが、綱渡りのように細い綱にうまく載せました。
少しだけ難を言えば、うつ病を発症した母が子どもを殺そうとなるのか、と言う点だけでした。
同様な邦画のミステリー映画『嘘を愛した女』も見たのですが、こちらはまったく駄目でした。「謎」が浅いし中心人物の行動に必然性がないのです。