6月の映画

『家族はつらいよ2』『人生タクシー』『彷徨える河』『マリアンヌ』『素晴らしきかな人生』『草原の河』『セールスマン』『海辺のリア』『ちょっと今から仕事やめてくる』の9本でした。
色々と忙しい中(8月例会の担当で背景を書きました。
今月の収穫の映画を紹介していきます。
イランの映像
『人生タクシー』のパナヒ監督はイランで映画を撮ることを禁じられています。でも作ってしまうのですね。本当に映画がすきなのですね。
この映画は監督自身がタクシーの運転手を演じながら、乗ってくる客とのやりとりを描きながら、テヘランの状況を描いてしまうのですね。

最初は死刑を論じ対立する客二人、そして海賊版DVDレンタル屋、金魚蜂を抱える老婆二人、そしてコマンシャクレタ姪っ子などが乗ってきます。
テヘランの町はちょっと古いビルが立ち並んでいます。広い道路(6車線ぐらい)の両側は駐車車両で埋まり、車線は2対1で分かれています。日本では珍しいと思います。貸しDVD屋は、米国映画も持っています。
こんな映画を禁止するイランは大変な国です。でも穏健派の大統領が再選しましたから今後に期待しましょう。
辺境の映像
『彷徨える河』はコロンビアのアマゾン上流。『草原の河』はチベットです。


両方とも映画としては稚拙ですが、映像自体が面白い映画でした。『彷徨える河』は40年の時を隔てたインディオが出てくるのが面白く、変わらぬアマゾンがあり、彼は今でも守るべきものに拘っていました。監督はそれを描きたかったのではないかと思います。
『草原の河』もチベットの風景がとてもいい映画です。そしてこの3歳ぐらいの少女に魅了されました。
ブラック企業
現代日本の大きな問題であるブラック企業を描いたのが『ちょっと今から仕事やめてくる』でした。映画としては物足りないのですが、ブラック企業の実態を映画にしてくれました。

部長役の吉田鋼太郎の熱演がよかったです。新入社員を怒鳴りいたぶり、踏み付けにします。実際のブラック企業はこれ以上かもしれないと思いました。