2024年を振り返って
2024年の状況を確認しながら、来季に向けた希望を見つけていきたいと思います。チームの課題と個人的に期待する選手について書いていきます。
燃えただけ 真夏のコイは実らない
8月末までは優勝を争い、首位に立っていましたが、9月は5勝20敗という記録的な敗戦を重ねて68勝70敗5分と負け越し、とうとうCSにも行けない4位に終わりました。
新井監督の1年目は2位でしたが、2年目の成績は誠に残念という結果です。
セ・リーグの順位は①読売②阪神③ÐeNA④広島⑤ヤクルト⑥中日です。ヤクルト、中日以外の4球団の力は拮抗していて、開幕から首位争いをしていて、どこも落ちないけれども抜け出せないという展開でした。
実際にセリーグ3位のDeNAが投打の調子をあげて、CSも日本シリーズも勝ち抜きました。
これは地力よりもその時の調子が勝敗を左右するチーム力ということだと思います。
広島は苦手の交流戦は10勝8敗と勝ち越しましたが、最下位の中日に8勝16敗1分と大きく負け越した。
チームの大まかな状況を追うと、5月の半ば以降から勝ち越しだして貯金生活、首位争いを続けてきました。それは先発、中継ぎ、抑えという全体的な投手力に負うところ大です。
9月に打ち込まれたといっても失点2位防御率3位(セリーグ)でした。
不甲斐ない成績の責任は攻撃陣です。本塁打52本は12球団最下位であり、セリーグで打率6位得点5位となっています。
このアンバラスなチーム力が今期の特徴です。その上、9月の大敗を止めることが出来なかったのは、大黒柱というかチームの精神的な中心選手が弱かったということです。
投手陣では大瀬良、床田、森下、九里の先発4本柱。野手では秋山あたりですが、彼らが弱かったということです。小園もいい選手になりましたがチームを支える感じではありません。
8月まで首位争いをしながら9月の大敗は、首脳陣の問題もあります。作戦ミスというよりもリーダーシップの問題、精神的な叱咤激励がうまく行かなかったと思います。
CS逃し悔しくもなし一カープファン
個人の活躍を見ていくと、8月まで優勝争いをしただけあって、新しい戦力の活躍、若手の躍動がありました。それは見ていてとても楽しいものです。
一番手は矢野雅哉です。ショートの守備はもちろん素晴らしいですが、打撃も飛躍的に上達したと思います。打率.260本塁打2本、盗塁13は見事なものです。抜群の肩と粘り強い打撃をもっと磨くことと、野球頭脳を口上させて、菊池の後を継ぐような内野のかなめになってほしいですね。
そして小園海斗です。勝負強いバッティングで8月までの首位争いを支えました。好不況の波も少ない感じです。
投手陣では、中継ぎの森浦と横手投げに変えた塹江に成長を感じます。昨年までのボールボールと続くことがない安定的なピッチングでした。
若手投手陣では、玉村、アドゥア、黒原なども昨年からの成長もあり、まだ伸びる余地も感じるので来年が楽しみです。
しかしそれらの底上げがあってもCSに行けなかったのです。9月の大敗、チームの戦いを見ていると、そのことが悔しい、惜しかったとは思えません。それほどひどいチームに見えました。
打撃陣で、飛躍を期待した田村俊介、末包昇大の二人がダメでした。FAで出た西川龍馬の穴を埋める二人、特に田村はオールジャパンにも選ばれるほど期待されましたが、全く活躍できない状態でした。二人とも今年の状態を自己点検して来年こそ飛躍してほしいと思います。
2025年へ
外国人選手は不可欠
2025年こそ優勝を、と思いますが、そこまで行かなくても今年の8月までような粘り強い戦い、優勝争いの一角に最後までくらいついてほしいです。
新井監督のこの2年間、開幕前の評価は低い広島が予想以上の戦いを展開するのは、若手選手の予想以上の成長、活躍があるからですが、その一方で外国人選手はさっぱりです。
優勝争いに絡むには外国人選手の活躍が不可欠です。25年は残留1人新外国人選手3人で、野手2人投手2人という布陣です。メジャー級はいません。
最近は中軸として活躍できる選手がいませんが、跳び抜けた選手でなくともレギュラーを張れる野手、1年間投げられる投手が出てほしいと切に願います。
投手陣は森下、床田を中心とした先発、抑えの栗林がしっかりとしていれば、今年並みの成績を残せると思います。打撃陣は、秋山、小園、坂倉の安定した活躍のうえに、大きな伸びしろを期待できる田村が頼りになります。
投手陣等の守備はしっかりしているので、本塁打30本前後を打てる選手が出てくれば打線は全体的に底上げされると思います。
その時こそ優勝です。ちょっと「期待」をいいました。
本当は堂林が名実の中心になってくれれば優勝だと言いたいし、個人的にはアドゥアが二桁勝利してほしいと思います。