広島カープ、2018年

頑張れ広島カープ
3連覇
 残念ながら日本一になれなかったのですが、セ・リーグ3連覇は高く評価します。
 でもこの3年間の中でチーム力としては低い方ではないですか。その要因は先発投手陣の不調があると、私は思います。1年を通じてローテーションを守ったのは大瀬良だけでした。開幕投手、野村は最多勝の16年の調子を取り戻していません。同じくジョンソンも好不調があって11勝どまりでした。

 昨年のエース薮田はほとんど活躍できず、岡田も脱皮できていません。結局、先発で新しい力がなかったのが残念です。若手の左腕、両高橋も含めもう一つでした。
九里、中崎、一岡は予定通りでした。投手陣でよかったのは中継ぎの新戦力、アドゥワとフランソワの活躍です。彼らが苦しいときに底支えしたと思います。
 打撃陣は野間の成長がいちばんの成果です。丸が欠場したときに見事にチームを支えました。彼が外野のレギュラーを取ったことで守備力が格段に上がりました。加えて丸、鈴木の活躍はすばらしいですが、それはチームの核です。他に安部の怪我を西川がカバーし、会沢、松山、準レギュラーであるバティスタ下水流は良く頑張ったと思います。しかし個人的には堂林、岩本が活躍しなかったのが残念です。

 今年の弱さは田中、菊池の不調です。二人ともゴールデングラブ賞は取りましたが、低い打率で打線全体の迫力が足りませんでした。
 それでも優勝できたのは他チームが弱かったからです。打倒カープの一番手であったベイスターズは左腕カルテットが期待はずれでした。スワローズが昨年の最下位から急浮上しましたが、もともと投手陣が弱いのでカープに追いつけません。
 ジャイアンツは岡本の成長と菅野以外いいところがありません。ドラゴンズは、打撃陣はいいけれども投手が弱い。タイガースはまったく打てませんし藤浪が今年もだめでした。だから独走で優勝できました。
 そしてカープは二位チームとの対戦で圧倒的な強さを見せ付けました。
日本シリーズ
ホークスに1勝4敗1分で負けました。決して圧倒的な力の差があるとは感じません。たしかに甲斐キャノンに盗塁は封じ込められましたし、丸も不調でした。それに加えてホークスはセ・リーグのチームのような隙がありませんでした。
もう少し調子が良かったらもう少し勝てたかもしれません。しかいわずかな差ですが歴然とした差があって負けています。
それは投手力に差を感じました。結局、先発はジョンソンと大瀬良が通用しただけです。フランスワも中崎も頑張りましたが同点、サヨナラホームランを打たれています。ホークスは、武田などを第二先発させる、という層の厚さを見せ付けました。
セ・リーグ制覇の原動力であった攻撃力を削がれたときに、今年の投手力の弱さが露呈したと言うことです。
ホークスに勝つためには同程度の力ではだめで、圧倒する力を持たなければなりません。日本一はそれほど大変です。
4連覇5連覇をめざし
 日本一となるために、セ・リーグは当然として勝たねばなりません。そのためには軸となる丸、鈴木、大瀬良、ジョンソン、野村、中崎等がしっかりすることは前提ですが、投手力、打撃陣に新戦力が必要です。

私の期待は、投手は①アドゥワのさらなる成長、②両高橋等の左腕、③薮田の復調。攻撃陣は①堂林の成長、②菊池、田中の復調、③坂倉の1軍定着です。助っ人はバティスタ、メヒア、ジョンソン、フランスワが今年以上の活躍が出来そう、とおもうのですがどうでしょうか。
丸がFA移籍せずに残ることが前提ですが、野間、鈴木で外野のゴールデングラブ賞は独占してほしいですね。
ドラフトとかFA等では外部からの新戦力はありませんから既存の選手たちの成長に期待します。よりいっそう層を厚くする必要があります。
カープの選手一人ひとりはトップレベルです。ベストナインゴールデングラブ級の選手ですが、しかし投手も野手もタイトルの常連と言う傑出した選手はいません。オールスターとか全日本選抜に、それほど選ばれているわけではないのです。
ですが束でかかって行く強さを持ったチームです。来年はそれを進化させるだけです。
日本シリーズは、出れば来年はきっと勝てると思います。