新聞の勇気と良識

 本ブログの「馬鹿丸出し」写真を新聞が出さないかと、色々捜していますが、出ません。写真はありませんが6月1日[朝日]がきわどい記事を書きました。
 安倍首相が休日を返上して、色々なイベントに出てパフォーマンスをしているという記事です。「首相、お出かけ大好き」「休日返上、選挙向けアピール」という見出しがついています。主なパフォーマンスが紹介されと写真がついています。
 5月5日の長嶋茂雄国民栄誉賞の表彰式で96の背番号をつけて現れたものは、写真付です。南こうせつコンサートで歌ったものもあります[こうせつは、そこまで逝ったのです]。
 5月12日「自衛隊機の練習機で親指を立てるポーズ。田植え機で「右に曲がりやすといわれている」」という記事があって、田植え機に乗っている写真がついています。
 この「練習機で親指」が例の写真です。これについては記事の中で一切触れていません。しかし知っているという記事です。
 迷彩服で戦車に乗ったことについては「近隣国に誤ったメッセージを与えかねない」と引用文で、ちょっと批判しています。731練習機で親指を立てるのはもっと誤解を与えるでしょう。なぜ、そこで口をつむぐのか。[朝日]の勇気と良識ですかね。
731部隊の存在と悪業は歴史学者も認める事実
 韓国中央日報のコラムが「原爆投下は神の懲罰」と書いたことは、ちょっと酷い。ジャーナリストの言葉ではありません。
 [朝日]は5月24日の記事で、そのコラムを紹介しています。「神の懲罰であり、人間の復讐だった」「ドレスデンはナチに虐殺されたユダヤ人の復讐だった。広島長崎は日本軍国主義の犠牲になったアジア人の復讐だった。特に、731部隊の生体実験に動員されたマルタの復讐だった」と引用しています。
 政府や広島市長、長崎市長、被団協理事長、韓国人被爆者の抗議、批判する意見も載せています。
 コラムの引用文が不自然だなと思います。「虐殺されたユダヤ人」と「生体実験に動員されたマルタ」(「実験に使った捕虜を「マルタ」と呼んでいた説もある」と解説)と使い分けされています。
 動員は軍隊用語で人や物を集めるという意味で、「強制」というニュアンスも含んでいるでしょうが、ここで使う言葉ではありません。それにマルタは捕虜だけが犠牲になったのではありません。兵士でもない女子どもも犠牲になっています。
 この非常識なコラムの引き金になったのは、安倍首相の馬鹿丸出しの写真であったことは間違いないと、私は思います。