「橋下発言に支持の声」萱野稔人

[神戸]6月15日の「論考2013」に標記のタイトルのコラムが載った。橋下大阪市長慰安婦発言だ。かなりショッキングな標題だが、現実はそうだと思う。
萱野さんは、橋下発言が世界的に非難を浴び、国内世論でも「不適切」と多数が思っているが、しかし日本には「『いいことを言ってくれた』と支持する人は少なくない」、それは表には出にくいが「確実に日本社会に根を張っている」と分析している。
実際に、維新は16日投票の尼崎市議会選挙では4議席を取っているし、都議選の世論調査でも共産党の4%に次ぐ3%の支持を得ている。
あのような人権に無神経な政治家、政党を支持する人はけっこう多いということだ。
なぜ支持されるのか
橋下氏が「日本だけが非難され続けるのはおかしい」と主張することが、「愛国的」な一部の人に支持されているという。そして国際的には、そういえば言うほど日本の信頼は失い「逆に国益をそこね」た。萱野さんは、これを看過してはいけないという。
彼らの感情を「間違っている」と抑圧するだけでは、繰り返しこのような発言は出てくるという。「古傷のように日本の政治と外交を蝕み続けるだろう」だから正面から取り組まないといけないと結んでいる。
隠されたものを
 そのとおりだと思う。「戦後政治の総決算」は中曽根首相のスローガンだったが、逆の立場から明らかにしないといけない。戦前戦中の大日本帝国の実像、その戦争犯罪を隠してきた戦後政治を白日の下にするべきだろう。
先日の自衛隊機「731」に安倍首相が乗ってご機嫌なのは、どういう意味か、多くの人に話していこう。