厳しい闘いは続くだろうが

今日は長崎原爆平和式典です。当然、長崎市長は「安保法制」について「慎重審議」を要求しました。安倍政権に差しさわりのないことを言った広島市長と違いが出ました。
「戦争法案=安保法案」は大勢の人の踏み絵となっています。それは、戦後日本の国の姿を大きく変えるものだからです。一人ひとりにどんな態度をとるのか、迫ってきます。政治家だけでなく、学者や文化人など、知識で持って世に建っている人は、有名人ほど大変です。
御用学者、御用ジャーナリスト
日本の安全保障政策はどうあるべきか、については様々な意見があると思います。集団的自衛権も含めて「これが正しい」ということを論証するのは難しい、私の意見ははっきりしていますが、賢い学者さんと議論しても、勝てそうにありません。
しかし立憲主義を大事にするのかどうか、ここに焦点を当てて考えると、非常に判りやすいと思います。私は社会の進歩は立憲主義を確立したことだと思います。ですから中国が、それを出来ていないのは国家として「遅れている」という評価です。
現在の日本において、立憲主義を認めるのか、安倍政権を支持する「そんなものは必要ない、日本を守るためには何の役にもたたない」という人たちか、それがはっきりしてきたと思います。
同志社大学学長の村田晃嗣さんは政権側にたって「多くの安全保障専門家は法案に肯定的な回答をする」と発言しています。それは日本の国を守るためには憲法は邪魔だよ」と言っていることです。
言葉使いは「上品」ですが、安倍政権中枢の礒崎某やチンピラ議員の武藤某などと同じことを言っているように思います。
毎日新聞山田孝男氏も、喜んで安倍首相の有識者会議に行きましたが、御用ジャーナリストの面目躍如です。支持率が低下している安倍政権を少しでも手助けしたいと思って馳せ参じたのでしょうね。
佐藤忠男さんはどこに
日本で一番「えらい」映画評論家、日本映画大学の学長である佐藤忠男さんは、今何をされているのか、ちょっと姿が見えないのが気になります。九条の会鶴見俊輔さんに見出されて、今日の地位を築かれましたが、鶴見さんが一番気にされていた現在の政治情勢について、何も発言しないというのは、どうしてでしょう。
なんとしても安倍退陣へ
今回の「戦争法案」の審議を通じて、一番よかったことは、安倍政権とその取り巻き連中の正体が国民の前に明らかになったことです。そして多くのマスコミ(NHKをのぞいて)が彼らの考え方を正直に報道するようになったことです。
もちろん若者たちの行動や街頭での反対運動等の盛り上がりは、日本の民主主義の成熟を感じます。
ちょっと気になるのは労働組合の多数派、連合の姿が見えないのと、経済界からの発言がないことです。
週刊現代7月27号は安倍退陣の特集を組みましたが、他の週刊誌も同様の記事があったように聞きます。是非ともそれを現実のものにしたいですね。