追悼:岡本健一郎

やむを得ないことですが「人は死ぬ」を実感することが増えています。
親が死ぬのは、いつか来ると受け止めていましたが、友人たちがなくなっていくと「死ぬのか」、私もそういう年齢に来たのだと実感します。
10月21日、故岡本健一郎さんのお別れ会がありました。本当に急であったし、頻繁にあっていたわけではないし、ですが存在感は近くに感じていまし、悲しみや喪失感は、これから出てくるのだろうと思います。
映画鑑賞運動の先輩です。その人生を見ていると尊敬に値しますし、同志としての親近感もあります。とてもまねのできない発想や行動力も見てきました。
ですが「違うやろ」という批判も持っていました。
彼の映画人生の出発点は『若者たち』です。

40年近く前に出会ったとき、その時は映画をあまり見ていないにもかかわらず、私は彼に山本圭の三郎をダブらせていたのを思い出します。
そして今日、『柳川堀割物語』が大きなエポックであり、故高畑勲さんとの親交もこの映画を通じて深まっていったことを知り、納得しました。

映画の力を信じ、その魅力をさらに広げるために人生を捧げた男が逝きました。
酒の飲めなかった男ですが、乾杯して見送ります。