2022年2月に見た映画

バルカン超特急』『雨の朝パリに死す』『鹿の王 ユナと約束の旅』『クーリエ最高機密の運び屋』『沈黙のレジスタンス ユダヤ孤児を救った芸術家』『スティルウォーター』『汚れたミルク』の7本です。24日にワクチンを打って、その週は映画を見ることはできず、予定より少ないです。

バルカン超特急

 戦前1938年の製作です。ヒッチコックが監督なので期待してみました。原作もあってミステリーついてはよくできていますが、ヒッチコック映画に期待するハラハラドキドキ感に乏しいと思いました。

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 第二次世界大戦の開戦直前の欧州を舞台にし、ちょっとそんな雰囲気を持っていました。

 結婚前に友人たちと旅行を楽しんだ女性が、東欧の小国(そんな感じ)から欧州大陸を横断する列車に乗って英国に帰ろうとしたところ、同じ列車で親しくなった老婦人が突然に行方不明になったことに気づきます。

 ところが同じコンパートメントにいた客たちは「そんな老婦人はいなかった」と証言しました。

 素人の女性が「そんなバカな」と、彼女にひかれている男と列車内を走り回ります。明快な推理というよりも、ちょっとドタバタ感がありました。

大がかりなスパイ合戦にまで発展させて、戦争の危機を感じさせる映画でした。

雨の朝パリに死す

 1956年の米国映画です。

 第2次世界大戦が終結した直後のパリで米国人の従軍記者チャールズは、パリ在住の米国人一家と知り合います。

 姉マリオンと約束をしたデートの日に現れたのは妹ヘレン(エリザベス・テーラー)でした。そしてチャールズとヘレンは結婚し、マリオンも別の男と結婚しました。

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 ヘレンとチャールズの結婚生活はあまり順調ではなく、子どもが生まれても、ヘレンは家庭に落ち着きません。そしてお互いに浮気に溺れます。

 雪の朝、家から締め出されたヘレンが死にます。チャールズはマリオンによって子どもと引き離されて、米国に帰ります。

 ストーリーを追ってもあまり意味のない、破滅的な男と女の物語です。彼と姉妹の悲劇的(喜劇的?)な物語です。

『鹿の王 ユナと約束の旅』

 本屋大賞をとったファンタジー小説を原作に、『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』の作画監督の安藤雅史が監督とあったので、アニメですが少しだけ期待して見に行きました。でも全然だめという評価です。

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 超能力や魔力のある世界で、伝染病を研究、克服するという変な話です。タイトルは飛鹿(ピュイカ)という巨大な鹿に主人公が乗っているからです。彼らの一族は乳も飲みますし、おそらく肉も食べるでしょう。馬もいる世界なのに鹿の何がいいのか不明です。

 文明的には中世ヨーロッパのような架空の世界で、巨大な帝国オツルに支配された小さな王国アカファが舞台です。

 そして主役は、故郷を守るために戦い敗れて岩塩鉱山の奴隷された戦闘集団の首領ヴァンです。

 鉱山が山犬に襲われ全滅する中で、鎖を引きちぎって、そこで生き残っていた孤児ユナとどこへ行くのか旅を続けます。

 アカファは山と谷の国で豊かな穀倉地はありません。ピュイカは特有の生き物のようですが、どのような環境で育つのか、巨大な草食動物の生息地がみあたりません。

 巨大帝国の支配とそれに抗う地方の王国の闘いですが、アカファに何があるのか、オツルは何を得るために戦い殺しあうのかわからないのです。

 原作は違うかもしれませんが、映画は訳が分かりません。