末廣亭

 5日「昼席」で12時から5時半まで、2700円で十分楽しめた。6日は「深夜寄席」9時半から11時まで、4人出演で500円と安い。



末廣亭は落語の定席だが、これを見て「落語が面白い」と言えないが「寄席は面白い」と言える。神戸文化ホールの東西名人選は値段は高かったが、きわめて上質の落語で、大衆芸能の芸術としての落語の面白さを満喫できた。しかしここは猥雑で、下手な駄洒落ばかり。聞かせる話までは行かない。トリに出る師匠連中の中でも極め付けが名人選に来ていることが分かる。
 でも面白い。
 深夜寄席は、これまたちょっとひどい。聞いているのが若い子ばかり、あるいは酔っ払いだからいいかもしれないが、これを聞いて落語ファンになる人はいるだろうか。テレビのバラエティの方が面白いと比較する人もいるだろう。
 若手の勉強会の側面があるからやむをえないが、短くてもいいから一人ぐらいぐっと来る話をする人がいるべきだろう。
 「安かろう悪かろう」では落語ファンを作れない、と思う。