「列島強靭化論〜日本を救う国家のレジリエンス〜」藤井聡(京大大学院教授)

新自由主義嫌いの保守派
 26日大成建設主催の標記の講演会に行きました。講演の先生はテレビタックルになんか出ている、新自由主義嫌いの保守派、西部遇を先生と仰いでいます。公共事業拡大派です。
 話の中身は、けっこう納得するところもありましたし、一も二にも勉強が大事という締めくくりも好きですが、いかんせん言葉使いが河内調(よく知らないが、わざと下品で乱暴な)なのがいただけません。「上品」にやれというのではなく、やはり心を込めて話をするということでしょう。
 簡単に言えば密度が薄いんです。彼の意見が通らない社会を批判し泣き言をいい、罵るという程度です。
公共事業200兆円
 内容を紹介すると。東海、東南海、南海大地震が起きる可能性が非常に高い。それに備えて日本列島を強靭化するべきだといっているのに、日本人はそれをしようとしない。約200兆円程度の公共投資で出来るのに、無駄だという、民主党みんなの党にいじめられる。橋下大阪市長等、いい加減なヤツラに支持が集まる。
 大地震が来るという現実を見て、それに備えようというのに、誰も賛成してくれない。公共事業で甘い汁とすうというが、それはあってもごくわずかで、大都市は地方を救うために、高速道路や新幹線を作ることが必要だ。そう思わない奴は馬鹿か、うそつきだと断定する。そんなヤツラを支持する日本、日本人は死んでしまえばいい、という。
 私も国土保全のために公共事業が必要だと思っています。どの程度予算を配分するのか、何をどこに作るのかは検討しないといけないでしょう。
本気度が問われる
 しかし彼が言うように現実を良く見て、地方を元気にするということで言えば、消費税増税反対とTPP反対を言うべきでしょう。
 彼が盟友という三橋や中野などが明確に反対を言っていますから、彼もそうだろうと思います。しかし、この場では誰かに遠慮していいません。そういうことをすると、彼の意見もどの程度本気か、と疑います。彼が言う200兆円をどうひねり出すかは税制の問題でもあるのです。デフレを脱却することはもちろん大切ですが、それだけでは財源がないのです。金持ちが負担することを言わないと、限界が見えます。
 だから橋下に舐められても仕方がありません。