[朝日]の夕刊「人生の贈りもの」で10月6日から9回、山田洋次が紹介されました。これまで映画大学で何度か話を聞いていますから、彼の生い立ちとか、いくらかは知っていましたが、これを読んで知ったこともありました。
彼の作品の根底にあるのはこれだと思いあたる逸話がありました。
それは、小さい時から自分のことを弱虫、卑怯者だ、そしてそれを非常にはずかしいことだと思っていることです。
満州の小学校で級長をしていた時、乱暴者に逆らえなかったこと。中国人に対し差別意識を持っていて、敗戦の時に中国人に復讐されると思ったこと。
東大に入学し、映画監督として大成しても、そのコンプレックスを持ち続けているのではないか、と思います。