今年、見た映画

 あまり映画の事を書いていませんが、本数も例年に比べて少なくなっています。土日の予定が詰まりすぎているために、映画に行けないという情けない状態です。
 マラソンの完走をめざしているので、週1回の練習から2回をノルマにしているので、平日の休暇もそれに当てたりしています。
 年間50本以上をめざして頑張ります。
今のところ17本
 見たい映画を外さないように心がけています。特にパルシンに回ってきたときは「なんとしても」と予定に入れています。しかしこの数ですから寂しいものです。
 見た映画は「いいな」「まあまあかな」と言うものが多くあります。しかし例会以外で「これは良い」と言うのには、まだ出会っていません。
 例によって記憶に残っている映画の短評を書いていきます。
0.5ミリ
安藤桃子原作、監督で主演が安藤サクラという、俳優の奥田瑛二の娘二人のコンビでけっこう評判がいい。でも私が見た動機は坂田利夫井上竜夫がいい役で出ていたから。

「押しかけ介護」と紹介されている。若い娘が生きていくために年寄りの世話を、しかも上手にやると言うのは面白い発想だと思う。
前述の二人以外に、柄本明津川雅彦が老人役で出るが、それぞれ味がある。
『サンバ』
フランス、違法移民の黒人の男と、それを支援する燃え尽き症候群のエリート社員の女を上手に組み合わせた。なかなかいい。置かれている環境がぜんぜん違うのに、男の魅力、女の魅力に惹かれあう。そういうのは好きだ。

『ある愛へと続く旅』
 例会作品。ユーゴの内戦を舞台にした複雑な人間模様を描く。「映画サークルらしい」という評価の一方で、主人公たちの選択がよくわからない、という感想もあった。カットバックによる過去と現在の交錯で少しややこしくなっている。
 私はそれで揺れる心を感じるのだが、ちょっと評価が分かれた。
『さよなら歌舞伎町』
 歌舞伎町のラブホテル、そこの支配人に納まっている若い男が主人公で、色々な客がくると言う筋立て。現代日本を描いた、とまで評価できないが、ここに来る客の話は1面あると思った。
 田舎にいるはずの妹がAV女優のアルバイトをしていた。リストラされた元一流企業の男がビラ配りのアルバイトでストレスをためている。警視庁刑事の男女が不倫。その他色々ある。
 ラスト、彼は歌舞伎町を飛び出すのだが、はてどこへ向かうのか。バスは故郷、東北行きだが帰る場所があるのか、と思った。
『レイルウエイ運命の旅路』
 例会作品。これはよく上映できたと自画自賛したい、映画サークルならではの映画。私は背景を担当して、アジア太平洋戦争について書いた。

 例会学習会の報告にも書いたが、日本が犯した戦争犯罪を日本映画はあまり描かない。『永遠のゼロ』みたいな映画は論外だが、良心的、反戦映画といっても多くは日本軍内部であったり、戦争被害である。
 これは英国兵捕虜の生き残りが、タイに建設した泰緬鉄道の非道さを告発し、そして戦後、邂逅した日本憲兵隊通訳との話。
戦時中の自らの行いを深く悔いた、そして現地に何度も赴いたそんな日本人が居てくれた、と思う。
歴史、というほど昔の話ではない。これぐらいは知っておいてほしい。
(続く)