10月の映画

輝ける人生』『フィンセント・ファン・ゴッホ:新たなる視点』『カメラを止めるな』『きみの鳥はうたえる』『花咲くころ』『ロープ/戦場の生命線』『モリの居る場所』『ラッキー』8本でした。
自分の年にあわせているのか
なぜか高齢者=老人を主人公にした映画が気になります。『輝ける人生』など、昔の青春映画のパターンじゃないかと思ってしまいました。

もう還暦も過ぎた夫婦、元警察のえらいさんだった夫の浮気がばれて、失意の妻は家出してロンドンの姉の家に転がり込むが、そこで自由に生きる老人たちと出会って、これまでとは違う生き方にを知ります。そして新しい恋にも・・・、さらに人生の冒険に旅立ってという、これは青春か、と思いました。
上のイラスト、主人公の素顔は下です。

『モリの居る場所』は樹木希林山崎努が夫婦役で、94歳まで生きた伝説の画家、熊谷守一とその妻の晩年の日常を描きます。

自分の家の庭に居る蟻や虫をじーっと見続けるモリ(守一)とそれの世話をする妻、出入りする人々が、浮世離れしてほのぼのしています。
何がよかったのかというと、すぐには思いつかないのですが、その絵と同様の素朴な晩年を、私がうらやましく感じたのかな。
もうついていけない
老人の映画はいいのですが、若者の映画は駄目ですね。良さが分からない、ついていけない、詰まらん奴らだ、と思ってしまいます。
きみの鳥はうたえる』は原作、佐藤泰志が1981年に発表したものですから、必ずしも現代の若者像を描いたとはいえないのですが、監督が30代だし、出ている俳優たちも若手の代表的な男2人(柄本祐、染谷将太)女(石橋静河)で、現在風でした。しかし人間関係は昔からよくある3人が絡む恋愛映画です。

3人の生活態度や立ち振る舞い、セックス感などがあわないのです。これは見てもらわないと分かりません。
『カメラを止めるな』は予算300万といわれる映画で、安易な映画つくりを逆手に、その製作過程の表と裏を上手に見せています。デモ何を描いたのか、といえば映画製作を描いただけ、というものです。

その他の映画についても一言ずつ言っておきます。
フィンセント・ファン・ゴッホ:新たなる視点』は、ゴッホの絵についての解説映画でした。もう少しスリリングな感じかなと思いましたが「なんか普通」みたいに受けとめて魅力を感じませんでした。
『花咲くころ』はジョージアの14,5歳の乙女たちを主人公にして、1992年ソ連の解体とジョージアの独立という混乱の時期を描きます。よく分からない、というのが正直な感想です。
ロープ/戦場の生命線』は例会です。前に西神ニュータウン9条のHPに書いていますし、また書きます。好きな映画です。
『ラッキー』は90歳のラッキーの日常を坦々と描きました。それだけ。