「女の子ものがたり」

 12月例会だった。その参加はあまりにも少なかった。しかしわがサークル「カオス」は20人参加した。この映画云々ではなく、参加できるときには参加してくれる人たちだ。感謝している。
 それと60周年記念誌のゲラが来た。これもまた感動的だ。原稿を出すのが遅れ遅れであったのに、編集を手伝っていただいている方に、かなり無理をしてあげていただいた。良い感じにできそうと思う。中身がいいのだ。「映画と私」を入れ、「優秀映画評」をいれ、あまり記念誌としてはないタイプになりそうだ。
 「女の子ものがたり」はとても一般劇場にかかったときは行かないだろうと思うタイトルの映画であった。中身は非常に真面目な、「つらい女の子物語」とでも言いたいような、女の本音の部分(実はよく分からないが)を見せる映画であるように思う。
 それと言っておくのはリアリティを求めてはいけないし、もしルールを求めるのならマンガの世界と同じであると考えるべきだろう。きれいな顔立ち、貧乏で原色、単調な服、深く悩まない、不自然な誇張した言動。
 その中で人間性を描くのだから、見るほうも大変なのは大変。
 焦点を書くと、①主人公のマンガ家以外はみんなセックスをするけれどもマンガ家の経験は不明だ。②生き方の嫌いな人間を友達と思えるか。③「知らないこと、知ろうとしないことは恥」という真摯な人生観。④親を切れるか、一人で生きられるか。⑤一切年代を表すものは出てこない。流行歌も映画もマンガもない。
 これらの視点で、この映画を解明すると、どうなるでしょうか。