典型的な悪徳商法

 閣僚が連休中に諸外国を歴訪して、「精力的」に外交を行ってきたと、マスコミは報じ、安倍首相を「トップセールス」だと持ち上げています。
 まあ色々あるでしょうが、トルコに原子力発電所の売り込みに「成功」したのは、典型的な最悪の悪徳商法だな、と思います。
 トルコは地震の多い国で、阪神淡路大震災以降でも、巨大地震を経験しています。一つの町が海に沈みました。そこの首相が日本から原子力発電所を買うことを決めました。
安全の考え方
 福島の事故を飛行機事故と比べて「だからといって飛行機に乗らない人はいない」といっているのをテレビで見ました。
 馬鹿な首相だといえばそれまでですが、その無知に付け込んでトルコに致命傷を与えるかもしれない原子力発電所を売り込んだのは、220億ドルの悪徳商法というべきではないかと思います。
 福島原発事故の原因が解明できず、どんどんたまる汚染水の処理の見通しもない状態の原子力技術を、原子力推進勢力の読売新聞等は「世界一安全」と持ち上げています。
 過酷事故の想定もしない「安全設計」(そうならないように万全の態勢を整えているから復旧のシナリオなど考えていない)を、安倍首相はいまだに信じているのでしょう。
 安倍首相もトルコの首相も、全ての問題について、経済と安全ははかりに掛けられるべきものと思う、新自由主義です。かけてはいけないものがあるとは想像できない人かもしれません。
いまさらながら橋下、石原
 橋下大阪市長の「慰安婦発言」米軍への「風俗活用発言」に「批判相次ぐ」と[神戸]夕刊(5月14日)は書きました。
 自民党も「懸念」し、公明党もちょっと「指摘」しています。さすがに石原慎太郎は堂々と擁護しています。
 私は、橋下や石原ならそう言ってもおかしくないと思っていましたし、彼らはそういうことが恥ずかしいとは思わないだろうと、思います。そういう人達です。
 昔「粗にして野だが卑ではない」といった人がいましたが、彼らは卑の塊です。しかし人気があります。大阪市民も東京都民も彼らが大好きです。
 彼らは卑しい人間ですが、頭の良い人たちです。ですからこの発言によって、敵を作り、それを叩いて、落ち目の維新を奮い立たそう、人気を挽回しようと思っているのかもしれません。
 そこはちょっと私にはわからないことですが「よく言った」と大向こうから声がかかるのかな。
世論調査と人気
 マスコミがまた世論調査をするでしょう。すると安倍政権には高い支持があると思います。維新はもしかすると落ち目であるかもしれませんが、それでも共産党社民党の倍以上あるでしょう。
 幸か不幸か、私の周囲にはそんな支持をする人はあまりいないように見受けられます。株価が上がってガソリンが上がって、それで安倍が好きという人は、どこにいるのでしょうか。
 一度そんな人にお話を聞きたいと思うのですが、もしかしたらすぐ後ろにいるかもしれませんね。彼らを嫌いだといい続ける私には黙っているのかもしれません。
 世論調査はきっと何かの仕掛けがあるのではないかと、確証はないのですが、私はそう思います。そうでなければ、私には耳も目もないのかな、と自分自身を疑います。