5月の映画

『母−小林多喜二の母の物語』『ムーンライト』『追憶』『壊れた心』『カフェ・ソサエティ』『タレンタイム』『太陽のめざめ』『メッセージ』『スウィート17モンスター』『マンチェスター・バイ・ザ・シー』『灼熱』11本。今月もよく見ました。
『スウィート17モンスター』
意外とよかったのがこれでした。例会場のアフターシネマで話していて、これがいいよと聞いたもので見てみました。17歳の少女を主人公にした米国の映画です。

ちょっと捻くれていて、ハチャメチャなところがある17歳の少女が、最後は素直ないい子になるという、とても品行方正な映画でした。
台湾映画の『私の少女時代』はありきたりの青春映画でもう一つでしたが、こちらは私の感性に合いました。それは自分に自信を持てない10代の頃を思い起こさせてくれたからです。男も女も同じ、時代を超えた青春時代だなと感じました。
思い起こせば愚かなことばかり、と言うことですが、この映画の主人公ネイリーンは、その外れ方ひねくれ方が「モンスター」だったと言うことです。
『ムーンライト』
こちらも複雑な人間を描きました。

主人公の子ども時代、高校時代、大人になってと言う3つの物語になっています。シャロン彼は黒人でゲイです。
貧しい家庭、シングルマザーの母親は薬中、薬の売人と知り合って、というそんな環境で育ちます。
ゲイであることから「変な奴」と周囲から、いじめられます。
結局、いじめっ子を半殺しにして刑務所に入り、大人になって自分も薬の売人になります。商売柄鍛え上げたたくましい体になりますが、心は少年のような感じであると言う映画でした。
これのどこがいいのか、はっきりとはいえませんが、人間ってこうなるのか、と妙に感心しました。
『灼熱』
これも3つの物語です。クロアチアの1991年2001年2010年です。紛争の前、紛争の後そして現代ですね。
3組の男女の愛を描くことで、同じ地域にすむ人間同士が殺しあう異常さが伝わってきました。