『行きずりの街』

 11月20日に見ました。少し上等の2時間ドラマかな。原作は「このミステリーがすごい」の92年度1位だそうですが、そうかな、と思います。それほど目新しい特徴があるようには思いませんでした。
 原作は志水辰夫です。彼の本はまったく読んでいないので、その味は分かりませんが、映画を見る限り、主演の仲村トオルのキャラクターは勝目梓の世界であるように思いました。普通の男が異常な状況の中で異常な能力を発揮する、と言う意味です。
 それまで色々な意味で、彼は、痛めつけられる側ですが、最後の山場で木刀を持って暴れます。やられていたのがやり返すと言う、いわゆるカタルシスを感じさせます。
 ミステリーですから謎解きの部分とか犯罪を犯す動機とかの評価は「普通」と思います。エンターテイメントのエロチックな所がないのが残念です。主演女優の小西真奈美は乳房ぐらいは見せるべきです。彼女にしたら初めてのベッドシーンかもしれませんし、喘ぐシーンもがんばっていますが、体当たりの演技ではありません。
 昔「蘇る金狼」という松田優作主演の映画がありましたが、風吹ジュンとのSEXシーンは今でも覚えています。それぐらいはするべきだったでしょう。
 平凡な映画でした。