「本は楽しい」「刀 十時半睡事件帖」

「本は楽しい」赤川次郎のエッセイです。本当に読みやすい文体で、書いている内容もきわめて気さくで面白いものです。子どもの頃から本好きで、友達の励ましを受けて小説も書いていたという、性格もいいですね。
小説も読んでみたくなり、「偽りの花園」を読みました。これは「ネバー・エンディング・ストーリー」の続編という形の、SFファンタジーです。

「刀 十時半睡事件帖白石一郎のヒットシリーズです。そしてこのブロク名の由来でもあります。ブログの名前は「ハンセイ日誌」とまでは考えていましたが、地名を入れるのか、好みの何かを冠にするか決めかねていました。このシリーズを読んだ時に「半睡半醒」を思いつきました。
 これを読んで白石一郎は情事のシーンも上手なのだと気付きました。この本には短編6編が納められていて、福岡藩の身近な「事件」を取り上げていますが、すべてに武士の時代が終わらざるを得ない、という基調を底におきながら男と女の話になっています。
 「異母兄妹」では、短いですが素晴らしい描写があります。一流の作家が匿名でエロ小説を書くという話を聞きますが、これを読んで、そういうことはあるだろうと納得しました。