例会学習会2月3月

2月例会『シベールの日曜日』の学習会を2月25日。3月例会『追憶』の学習会を3月7日に開きました。
2月は「植民地時代を生きた作家たち」です。フランス文学の研究者、杉浦順子さん(神大非常勤講師にお話いただきました。「作家たち」とはマルグリット・デュラスアルベール・カミュのことです。
デュラスはベトナムカミュアルジェリア生まれのフランス人で、彼らの生き方、考え方に焦点をあてながら、戦後から60年代のフランスの状況を話していただきました。
何点かなるほどと思ったことがあります。
まずフランスでは第2次世界大戦よりも第1次大戦の方を重視している、ということです。第2次のほうはすぐに降伏して、ナチス占領下のビシー政権をあまり思い出したくないという。レジスタンスの活躍でごまかしているが、不名誉という思いがあるらしい。
植民地支配に対しては罪悪感よりも、未開の人々に文明を授けるという役割を信じていて、それは右も左も同じようなものらしい。フランス共産党核兵器の開発を認めていたと聞く。
インドシナの植民地戦争(1946〜54年)に約49万人出兵しているが、23万人がフランス人で7万人が外人部隊、残りの約40%が北アフリカ等の植民地人です。
ベトナムよりもアルジェリアの方が重要であったようで、今でもアフリカに何かあればヨーロッパには直に影響が出るようです。
3月はストックホルム・アピール、3.1ビキニ・デーそして、その後の原水爆禁止運動」です。兵庫県原水協事務局長の梶本修史さんにお話いただきました。

原水禁運動の歴史と到達をお聞きしました。
大きな特徴は、核兵器の廃絶が世界各国の課題となっていることです。これは1980年代以降の大きな変化です。それまでは日本の運動では核兵器反対、廃絶が当然の目標でしたが、国際的な反戦平和運動においては廃絶に確信がなかったようです。大国が核兵器を持っている現実があるために、それを廃止できるということは実感をもって見られていません。
それが、今や国連総会や国際的な会議で具体的な目標として掲げられるようになっている、キッシンジャーやシュルツといった米国の元政府責任者も廃絶を言うという大きな変化を、私たちは実感するべきだと思います。