テレビ「99.9刑事専門弁護士」が終わった

日曜日の9時ということもあって、この番組は見てきました。
99.9%は、起訴された事件の有罪率です。検察が起訴した容疑者は、ほぼすべてが有罪判決を受けるという日本の裁判の特徴です。
このドラマは弁護士が主役で、依頼された事件を弁護士が調べ直して、そのわずか0.1%の無罪を勝ち取るというものです。
主人公の若い弁護士は、父親が「冤罪」事件で殺されて、「特異な視点」から執拗に調査し「新しい事実」を探し出して逆転「無罪」を勝ち取るというものです。
決してよく出来たミステリードラマではありません。「新しい事実」にしても警察や検事が「どうして調べていなかったのか」というものですし、殺人の動機も、検察の調書には無理があるし、被疑者や被害者の周辺を丁寧に調べていれば、いくらでも事実に接近できるという程度のドラマでした。
では「つまらない」と思いながら、なぜ私が必ず見ていたかといえば、冤罪を作り出す捜査や検事の取調べは、こんなものではないかと思ってみていたのです。それと権力の鼻を明かすカタルシスです。
言うべきことは
今日が最後で、裁判の口頭弁論で冤罪によって無罪になっても、被疑者の人生は破壊されるといいます。そして廊下で父を冤罪に陥れた宿敵の検事正と対峙するのですが、一般的抽象的に口論に終始しています。
いわば、検事正は正義、法と秩序を守るといい、弁護士は事実で立ちはだかる、といいます。
そうではないでしょう。これまでの冤罪の多くは警察と検察の「自白重視」のでっち上げ調書、証拠の捏造、被疑者に有利な証拠の隠蔽、廃棄等です。それらのことは、既に冤罪裁判で明らかにされているのですから、警察、検察のそういった不正をつくべきです。