午後から学習協の「鰺坂ゼミナール」の標記の講座に参加しました。昨年はカントの永久平和論でした。哲学を勉強することは、とてもよい頭のマッサージです。今日もなかなか分かりにくいマルクスの「経済学・哲学手稿」を読みました。文意を読み取るのに苦労します。鰺坂先生に解説してもらっても、もう一つ飲み込めません。
この講座は、先月から始まっていましたが、私は稲刈りで参加できませんでした。先月は「ヘーゲル『精神現象学』とはどんな著作か」、今月は『若きマルクスと『精神現象学』」です。マルクスがヘーゲル哲学をどのように評価していたか、マルクスはヘーゲルから何を受け取ったかということです。
ヘーゲルは1770年から1831年を生きています。ちょうどフランス革命の時期です。彼はフランス革命に共鳴し、そしてそれが暴力に走り、ナポレオンの軍事独裁に行き着いたことに失望しています。
マルクスはヘーゲルをフォイエルバッハの批判を引用して「宗教と神学の復興」であり、現実の批判を避けて「精神的な本質」という観念論にとどまっているといいます。しかし同時に「純粋な思想の弁証法」が成果であると評価しています。「労働の本質をつかんで、対象的な人間、現実的なるがゆえに真なる人間を彼自身の労働の成果として把握するところにある」といいました。
わかりますか。労働が人間にとって非常に重要だということです。のちにエンゲルスが「猿が人間になるにあたっての労働の役割」という論文を書いていますが、ヘーゲルはダーウィンの進化論を知らない段階でそこに注目していたということです。
次からヘーゲルの「精神現象論」に入ります。楽しみです。