池上は無花果の葉っぱか

 8月6日[朝日]一面全紙を使って、消費税増税全面的賛成報道に対する言い訳を書きました。それに池上彰さんが呼ばれ、その期待にこたえて見事に恥部を隠す役割を果たしました。
読者の声を如何にかわすか
 消費税増税に対して、読者から「社説は全面的に賛成しているが、一般記事では社説と違う記事がある」という多くの意見が寄せられて、それに答えるようなポーズをしています。
 社説は新聞社の意見であるが、全ての記事がその方針に従わなければならない、というものではなく、現実、事実に基づく記事であるのなら、それも報道するという。朝日新聞は一見非常に自由な公正な紙面つくりをしている、ようにうまくまとめられています。
 社説の本質は「膨大な財政赤字を考えれば、財源は広く国民で負担していくしかない」という事実に反する、きわめて恣意的な見解に固執し、結論には消費税増是しかないとしています。
 社説は、税は消費税だけではないことには一切触れて来ないし、垂直的公平や生活費非課税にも触れない。そして一番肝心なことですが、日本のどこに膨大な富が資産という形で眠っているか、それにも一切触れていません。
 そして、そういう[朝日]の姿勢に対して、池上さんは批判をせず、巧妙に避けて質問をしています。税財源をどこに求めるのかはきわめて政治的なことです。しかし新聞がそれを避けるのは、もはや報道機関としての使命を忘れているといって良いと思います。
 ご意見番であるのなら、消費税の報道ではなく、税財源をどこに求めるのかを、国民に知らすべきであるというぐらいは言うべきでしょう。
 大野論説主幹は臆面もなく、消費税増税に対して「最近は異論はない」と言い切っています。
 政権交代選挙で、消費税増税はしないといった選挙公約を破棄せよと迫る、新聞のおかしさには一切触れないのです。[朝日]は「社会の木鐸」ではなく、支配層の意向に沿った世論を誘導するものだという認識なのだと確信しました。
 彼はやはり財界の無花果の葉っぱです。