A級戦犯へのメッセージ

4月、安倍首相が自民党総裁として、A級、BC級戦犯の追悼法要に彼らを「英霊」として賛美するメッセージを送っていたと言う。菅官房長官は「私人としての行為」であるから、政府としては関知しない、という。
戦犯を裁いた東京裁判を認めて、日本は国際社会に復帰した。しかし安倍首相は戦犯を英霊と賛美し、あの戦争を侵略戦争と認めないし、自存自衛の戦争と言う靖国神社への賛同を隠さない。
その安倍首相に日本国民の多くは支持を与えている。
ナチスドイツを
ヒトラーを思い起こした。ヒトラーは第1次世界大戦に敗北したドイツに大きな負担を与えたベルサイユ体制を徹底的に批判し、それを受け入れたワイマール体制を批判して政権についた。
ドイツ国民がナチスに支持を与えたのは虚構の経済政策、軍需経済による雇用の回復などである。ヒトラーは、国連脱退を示唆しながら、戦争を否定して「平和演説」を行った。そして国会は機能を停止しヒトラーに全権を与えた。その後のオーストリア併合等を問う国民投票では99%以上が支持した。
「そんなばかな」と言うことが、次々に起こってヒトラーによって第2次世界大戦が始まった。
戦争の悲惨さだけではなく
「積極的平和主義」はそういったことをよく勉強している、と思う。『永遠のゼロ』を感動的に受け入れる国民意識をうまく誘導している。それに対して、私は異論を呈したい。
戦争の悲惨さ、原爆の悲惨さだけではなく、そこへ至る道を国民は知るべきだと思う。