西神9条の会の講演会「幸せのための経済学」〜アベノミクスと9条〜

22日午後から標記の講演会に参加しました。お話いただいたのは浜矩子(同志社大学大学院教授)さんです。
とてもよくわかるお話で、安倍政権とそれに連なる連中の中核的な考え方を的確に批判して、「なるほど」と納得しました。
オープニングは歌で、これはとても良い構成です。

「取り戻す」とは
自民党、チーム安倍は「日本を取り戻す」と言い続け、昨年末の総選挙で「この道しかない」と安倍首相は連呼しています。この道とは何でしょう。取り戻すとは何でしょう。
戦争へと続く道、格差が拡大していく道、人権が軽んじられる道、労働者が使い捨てられる道、色々あるでしょうが、浜さんが言われた「国民が国家に奉仕させられる」道というのが的確です。
チーム安倍が96条の改悪しようとした時、「立憲主義に背く」と我々は批判しました。彼らの根底的な国家像は、大日本帝国ですが、それはまさにそういうことです。
取り戻すとは、民主主義、平和主義、国民主権の、基本的人権の現在の憲法から、大日本帝国憲法の日本へ「取り戻す」ということです。
そう考えると9条の解釈改憲も、沖縄の基地問題もそうです。民意が優先するのではなく、国家の下に国民がいると言う考え方です。
そういう連中に国民は政権をゆだねてしまった、と気づくべきです。
言葉が大切
最初に浜さんが言われたのは「アベノミクス」ではない「アホノミクス」だと言うことです。経済は人間を幸せにする行為であり、経済学は人間を幸せにする学問である、それなのに「アベノミクス」はそうではない。
それをチーム安部の言う「アベノミクス」と呼ぶと、何か経済政策として評価していると思ってしまう、まんまの彼らの手に乗ることになる、だから彼らが呼ぶ「アベノミクス」ではなく、彼らの政策を表す言葉として「アホノミクス」と言う言葉を作った、ということです。

これは重要な指摘だと思います。
言葉は考え方や、物質を人に伝えるものですが、それは必ずしも本質を表すものではなく、本質を隠す要素もあります。
チーム安倍は基本的に国民をだます集団ですから、彼らが自分で命名した言葉は国民をだますためのものです。だからそれを無批判に使っていると、いくら政府を批判しても、その本質的な批判にはならないことに気づきます。
(続くかも)